2分でわかるアメリカ

2013/10/17ノーベル経済学者の新たな警告


サンフランシスコに住む知人が80万ドル(約8000万円)の2ベッドルームのタウンハウスの購入申し込みをしたのですが、買えなかったそうです。

知人が申し込んだのは、築30年の古い物件でしたが、購入希望者が殺到しました。物件は結局、売り出し価格を30%程度上回る価格で売れたそうです。IPO長者が多く住むサンフランシスコ周辺の不動産価格は異常と言っていいほど急激に上昇しています。

 シカゴ大学のユージン・ファーマ教授とラース・ハンセン教授とノーベル経済学賞の共同受賞者エール大学のロバート・シラー教授が世界レベルの住宅バブルに警鐘を鳴らしています。 

シラー教授は、アメリカの不動産価格の動きのベンチマークになっている「S&Pケース・シラー住宅価格指数」の生みの親として知られています。2005年に「アメリカの住宅バブル」を警告、その翌年にバブルが崩壊、世界的な金融危機のきっかけになりました。

シラー教授は、ノーベル賞受賞発表後のロイターやCNBCなどのインタビューの中で、アメリカの大都市の一部で不動産価格が急上昇していると指摘しています。FRBの金融緩和も影響してバブルになっているとの警告です。

また、中国、ブラジル、オーストラリア、ノルウェー、そしてベルギーの不動産もバブルを形成しているとしています。シラー教授は、中央銀行の金融緩和が直接影響したものではないが、投機的な動きを導いていると話しています。

シラー教授はまた、何か悪いことが起こるとして、株式相場の先行きにも慎重な見方を示しました。「来年のダウの上昇は1%しか上昇しないだろう」と語っています。

いま最もホットなエコノミストの見解だけに、注目が集まっています。

[OCTOBER 16 , 2013] No 0105387

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PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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