2分でわかるアメリカ

2013/09/13アメリカ人の43%が連邦税を払っていません


去年の大統領選挙戦でオバマ大統領と争った共和党のミット・ロムニー候補が、富裕層との非公開会合で「47%のアメリカ人が連邦税を納めていない」と発言しました。会合は隠し撮りされ、ロムニー候補への批判が高まりました。

47%という数字が一人歩きした形ですが、この数字は決して嘘ではありませんでした。ただ、最新の調査では47%から43%に低下していました。ロムニー氏が極秘に入手した数字は2009年のものだったようです。

ブルッキングス研究所の税制センターの最新の報告書によりますと、43%のアメリカ人が連邦税を納めていませんでした。高い数字に驚きましたが、43%のほとんどの人は、社会保障系の負担を含む給与税や売上税、地方税は収めていました。

経済刺激のための減税措置により連邦税が発生しなかった人もいたようです。また、高齢者や外国で納税している人も43%に含まれていました。年間所得が2万ドル(約200万円)未満の低所得者も「連邦税ゼロ」の中に含まれていますが、全体の3%に過ぎませんでした。

ロムニー候補は、連邦税を納めず、政府の補助金で暮らしている人がアメリカ経済の重石になっていると言いたかったようですが、詳細をみると指摘が正確ではないことがわかります。

ただ、CNBCは、連邦税ゼロの43%に含まれていること、つまり、連邦税を払っていないことを認識していない人も多いと指摘しています。理由はアメリカの税制が複雑すぎるからだとする専門家のコメントを伝えています。一方、年収20万ドル(約2000万円)を超える人にも「連邦税ゼロ」の人がいるようです。

 毎年春に個人所得と法人所得を申告していますが、確かに複雑です。しかも毎年変わるので、ついていくのが大変です。複雑で、しかも不公平。抜本的な税制改革が必要だと感じます。 

[SEPTEMBER 12, 2013] No 0105363

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PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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