2分でわかるアメリカ

2013/09/07「常識シリーズ47」日米の社内政治


「会社へのお土産を何にするか」。日本から出張で訪米した知人が頭を抱えていた。聞くと、同僚と直属の上司、さらに上司の上司の合計15人に土産を持参しないと大変なことになるという。特に直属の上司と上司の上司に「良い土産」を買わないと進路に大きく影響するという。

日本から出張したサラリーマンは、「部下の手柄は上司の手柄」「上司の失敗は部下の失敗」と本音を言う。営業成績より社内政治が重視される典型的な日本の大会社。TBSのドラマ「半沢直樹」の視聴率が高いのも納得がいく。ただ、「倍返し」や「10倍返し」はドラマの中だけで「実際にはあり得ない」と別の元銀行マンは話す。

米国にも社内政治はある。筆者は日本の会社が買収した米国の会社で働いていた際、社内政治を何度も目撃した。米国では、クリスマスになると家族だけではなく、世話になった人に贈物をする習慣がある。直属の上司と上司の上司に「ドン・ペリニヨン」を届ける光景を何度も目にした。

米カリフォルニア州クパチーノにあるアップル本社に7年勤務した松井博氏は、著書「僕がアップルで学んだこと」やインタビューの中で「社内政治は本当にきつい。マイクロソフトも凄いらしいが、それに負けないくらい凄い」と語っている。上司からの要求が強い。また、自分の部署が担当するマーケティングや商品案が上司にコテンパンにやられるという。自分をいかに売り込むかが大事だという。

 日米の社内政治は根本的に違う。日本では、組織の一員としての融和と上司への心付けが重視される。「村社会」の中での処世術。一方の米国は、上司に自分を認めさせるための手段だ。終身雇用の日本と転職が当たり前の米国の違いも影響している。 

どちらがいいか。日本の家電メーカーと米国のIT企業を比較すると答えは明確ではないか。

[SEPTEMBER 06, 2013] No 0105359

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PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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