2分でわかるアメリカ

2013/08/292013年の米ヒット大賞はこれだ


日本をはじめ外国から訪れた人が、サンタモ二カのローカルが集まるモンタナ通りを歩くと驚くと思います。たぶん。見慣れないクルマがやたら多いからです。このところ目立って増えました。

電気自動車のスポーツセダンであるテスラ・モーターズ「モデルS」が売れに売れています。全米でクルマが最も売れるカリフォルニア州の新車ディーラー協会のまとめでは、テスラの年初からの新車販売台数は4714台でした。ポルシェ、ジャガー、ランド・ローバー、そしてリンカーンを抜きスポーツカー部門でトップに躍り出ました。またテスラは、フィアット、ビュイック、三菱よりも多く売れました。

テスラは2012年に14台しか売れませんでしたので、3万3671%増えた計算です。トヨタの15万台やホンダの10万台には遠く及びませんが、テスラは初めてメジャーになった電気自動車だと言えます。値段は日本円で500万円から800万円程度と高額ですが、先進的なイメージがカリフォルニアの富裕層に受け入れられました。満足度も高く、ブルーの「モデルS」を買った友人のビルは「駐車中に自動で修正ファイルをダウンロードするのでメインテナンスがほとんどいらない」と嬉しそうでした。

サンタモニカのモンタナ通りには依然から電気自動車専用の充電施設がありました。最近では、公共の駐車場やスーパーマーケットにも無料の充電施設が相次いで設置されています。テスラに追い風となっています。

好調な販売を背景に、テスラ・モーターズの株価は年初から上昇が止まりません。時価総額は160億ドル(約1兆6000億円)も増えました。前日のニューヨーク株式相場はシリア懸念で幅広い銘柄が売られましたが、テスラ株は大幅高でした。原油相場に左右されないのもテスラの強みです。

 今年はまだ4ヶ月余りありますが、今年のアメリカのヒット商品大賞はテスラの「モデルS」で決まりだと思います。その衝撃は、トヨタがプリウスを初めて発表したときより大きいです。 

[AUGUST 28, 2013] No 0105353

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PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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