2分でわかるアメリカ

2013/08/23チップ20万円払いますか


 ビバリーヒルズのレストランでの出来事。富豪のロシア人夫婦の長女の誕生を祝う席に我が家全員が呼ばれました。お祝いということでホストは、ロマネ・コンティやスクリーミング・イーグルといった超のつく高いワインを注文しました。運ばれたチェック(勘定書)には約1万3000ドル(約130万円)という恐ろしい金額が。 

アメリカでは、レストランの請求額の15%をチップで渡すのが普通です。ただ、請求額のほとんどがワイン代の場合も必要か。料理代500ドルの15%にあたる75ドル程度でいいのではないかとホストに進言しました。しかし、ホストは気分が良かったのか、それともアメリカの習慣に従順なのかわかりませんが、チップ欄に約15%に相当する「2000ドル(約20万円)」と記入しました。ウェイターがどれほど喜んだことか。

話は変わってイタリア。今月20年ぶりにローマを訪れたのですが、タクシーもレストランもチップを期待していないようでした。そもそも、レストランのチェックにはアメリカのようなチップ欄がない。3年住んだヨーロッパでの暮らしを思い出し「そうだった」とあらためて思いました。もちろん、チップを渡すと喜ばれますが。

逆のパターンはどうか。アメリカを訪問した日本人が最も頭を悩ますのがチップではないでしょうか。ホテルの部屋では枕元に1ドル、タクシーは10%から15%程度。ちなみに、ファーストフード店ではチップは要りません。チップを渡すことが当たり前になっていて、払わないと最低賃金しか受け取っていないウェイターやウェイトレスが店の外まで追っかけてきたりします

チップ大国のアメリカで「チップを拒否するレストラン」が登場しました。ニューヨークの「寿司ヤスダ」。値段の高さで有名な店です。オーナーはアメリカ人ですが、「ノーチップ制」を導入しました。ウェイターらを完全給与制にし、料金にチップ分にあたる15%を上乗せしただけなのですが、ウェイターらは反対しています。冒頭のようなサプライズがあるため、理解は出来ます。寿司ヤスダでは、現金をテーブルに置いていった客には、店の外まで追いかけ忘れ物を返すそうです。

アメリカ人に深く浸透したチップ制。個人的には無くなって欲しいのですが、「寿司ヤスダ」のノーチップ制は賛否が分かれていて、続くレストランは今のところ無いようです。

[AUGUST 22, 2013] No 0105349

※当レポートは、情報提供を目的としたものであり、特定の商品の推奨あるいは特定の取引の勧誘を目的としたものではありません。

※当レポートに記載する相場見通しや売買戦略は、ファンダメンタルズ分析やテクニカル分析などを用いた執筆者個人の判断に基づくものであり、予告なく変更になる場合があります。また、相場の行方を保証するものではありません。お取引はご自身で判断いただきますようお願いいたします。

※当レポートのデータ情報等は信頼できると思われる各種情報源から入手したものですが、当社はその正確性・安全性等を保証するものではありません。

※相場の状況により、当社のレートとレポート内のレートが異なる場合があります。

NOTE

このレポートは、Market Editors が信頼に値すると判断した情報を基に作成されています。あくまでも情報提供が目的であり、その結果について責任を負うものではありません。投資に関しましては、投資家ご自身の判断に基づき決定してください。無断転載や引用を禁じます。

Market Editors
【データ提供】

PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

バックナンバー

  • 2018.10.20 更新黄色いクルマが消える日ロサンゼルスはカリフォルニアらしい晴天でした。気温は28度。日本人の感覚では「暑い」と思うかもしれませんが、乾燥していて心地よい。5時間のフライトでニューヨーク…
  • 2018.10.19 更新カショギ氏の「最後のコラム」ワシントンポストが18日、行方不明のサウジアラビア人のジャーナリスト、ジャマル・カショギ氏のコラムを掲載しました。「アラブ諸国に必要なのは表現の自由」と題するコ…
  • 2018.10.18 更新米財務省の為替報告書※今週の相場がまるわかり『Weekly投資戦略ガイド』(15日更新)はこちら(マイページへログイン)アメリカ財務省が為替報告書を公表する予定。アメリカ東部時間の…
  • 2018.10.17 更新財政赤字、トランプ氏の主張と違った※今週の相場がまるわかり『Weekly投資戦略ガイド』(15日更新)はこちら(マイページへログイン)大規模な減税分は高い経済成長で相殺される。トランプ政権が去年…
  • 2018.10.16 更新マーケットが気にするサウジ記者問題※今週の相場がまるわかり『Weekly投資戦略ガイド』(15日更新)はこちら(マイページへログイン)サウジアラビア人のジャマル・カショギ記者が今月2日から行方不…

「日刊2分でわかるアメリカ(2分でアメリカがわかる)」過去記事のタイトル一覧(月別)はこちら。

そのほかのマーケット情報

ページトップへ