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2013/08/02ドラギ総裁とイタリア銀


ユーロ圏では、来年2014年に域内の銀行監督権限がECBに移管されます。いわゆる「銀行同盟」のはじまりです。これを控え、イタリアの中央銀行が水面下で、銀行の資産精査を実施していることが明らかになりました。

ウォール・ストリート・ジャーナルが報じたもので、大手銀行の財務体質の悪化を懸念したイタリア中銀が、大手銀行のローンの詳細を検査している他、新たに20の銀行の精査を実施しています。

イタリアでは2年連続で景気が後退。このため、企業や個人のローンの未払いが増えています。「ノン・パフォーミング・ローン」と呼ばれる不良債権が27カ月連続で増えています。今年3月末時点でローン全体の14.2%、金額にして2490億ユーロ(約32兆円)にのぼります。

イタリア中銀は、精査を今年夏までに終わらせる計画で、結果を受け銀行に引当の増加など対応を急がせる計画です。一部の大手銀行は、ヘッジファンドなどに不良債権を割り引いて売却する動きも見られるということです。

一方、欧州委員会はイタリア3位のモンテ・デイ・パスキ・ディ・シエナに厳しいリストラを実施するよう求めたとロイターが報じました。モンテ・パスキは4600人の削減と400店の閉鎖などのリストラ案を発表していますが、一段のリストラを求めたものです。

モンテ・パスキは1472年創業の世界最古の銀行として知られています。過去の不明瞭なデリバティブ取引が発覚し、財務体質が悪化しました。当時のイタリア中銀の総裁はECBのドラギ総裁でした。

 ドラギ総裁はローマ生まれのイタリア人。モンテ・パスキの問題やイタリア中銀の水面下の動きなど、なんとなく背後にドラギ総裁がいるような感じがします。身の回りはきれいにしておきたいとトップなら誰でも考えるのではないでしょうか。 

[AUGUST 01, 2013] No 0105334

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PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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