2分でわかるアメリカ

2013/07/27「常識シリーズ41」愛人に厳しく差別に寛容な日本人


日本テレビ系列で毎週日曜日の夕方に放送されている「笑点」。放送開始から47年の日本を代表する長寿番組だ。前半のコントと後半の大喜利。いずれでも、頭の毛が薄い人、太った人、女性の容姿などのネタが目立って多い。

また、綾小路きみまろの漫談には、老化現象や痴呆症などのフレーズが多い。若い層に人気があるお笑いタレントは、バラエティ番組などで頭の弱い人をなじることが多い。

日本では当たり前の笑いのスタイル。しかし、欧米では、これらは全て差別だ。人種と民族、宗教が入り混じる欧米では、容姿や身体的な特徴、病人、弱者に敏感だ。コメディアンは、ネタを徹底的に練り、社会的弱者を差別する言い回しを完全に排除する。映画やテレビ番組では、専門の弁護士が脚本を読み差別用語がないか確認する

お笑いだけではない。企業などが雇用する際、これまでの経験やスキルなどを徹底的に聞くが、性別、年齢、肌の色、結婚のステータス、宗教などを聞くことはない。タブーであり、厳しく制限されている。それでも差別を理由にした訴訟が絶えない。

一方で、欧米では、性的な問題に寛容だ。第42代米国大統領のビル・クリントン氏は、ホワイトハウスの執務室でインターンのモニカ・ルインスキーさんと信じられないハレンチな行為を繰り返した。1998年に発覚したが、辞任することはなかった。1981年から2期14年に渡ってフランスの大統領を務めたフランソワ・ミッテラン氏は大統領在任中に夫人の他に愛人がいることが明らかになった。隠し子も見つかった。記者団との朝食会で質問されたが、「Et alors(それが何か?)」と答えただけで終わった。愛人・隠し子が政治に影響することはなかった。欧米でも売春や性的虐待など法律に触れる行為が政治生命を脅かすことはあるが、第三者に迷惑をかけない当人同士の問題であれば全体的に寛容と言える。

これに対し日本はどうか。愛人問題が週刊誌に暴露され失脚した政治家や財界人が過去に数えきれないほどいる。公的な人物が道徳を逸脱することに厳しい。

 差別と性に対する日本と欧米の感覚の違いには、文化、宗教、社会構成、歴史など複雑な背景があり、どちらが正しいかを判断することは出来ない。ただ、感覚の違いが日本と欧米の摩擦を生むこともある。 

[JULY 26, 2013] No 0105330

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PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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