2分でわかるアメリカ

2013/07/11あの買春知事が驚きの出馬


「Comptroller(コントローラーと発音)」とは企業で言うと経理部長などを指します。地方自治体では財務長官に相当します。アメリカでは、州知事や市長のほかに、財務責任者を選挙で選びます。ニューヨーク市では、今週から「コントローラー」の選挙戦がはじまりました。世界的な都市とはいえ、市レベルの財務長官の選挙に全米が注目することは過去になかったのですが、今回は例外です。

エリオット・スピッツァー氏が立候補したからです。日本ではあまり知られていませんが、スピッツァー氏は、ニューヨーク州司法長官時代にメリルリンチのアナリストの中立性やAIGの不正会計を追求して注目を集め、2007年にはニューヨーク州知事に就任しました。民主党の「ライジング・スター」でした。しかし、スピッツァー氏が有名になったのはキャリアではありません。

買春疑惑で知事を辞任したからです。スピッツァー氏が知事就任後に、「エンペラーズ・クラブ・VIP」を頻繁に利用していたことが発覚しました。ニューヨーク、ワシントン、ロンドン、パリなどを拠点にしたエスコート・サービスで、料金が1000ドルから5000ドルの高級売春クラブでした。

スピッツァー氏はクラブの常連で、2年間で8万ドル(約800万円)もクラブに支払っていました。ヘッジファンド・マネージャーの知人の名前を使ってワシントンのメイフラワーホテルの871号室を予約、部屋から電話で「クリスティン」という娼婦を指名したなど具体的な報道や証言が相次ぎ、辞任に追い込まれました。買春は認めましたが、「公金で売春婦を買っていた」との疑いについては否定しました。証拠も出ませんでした。

 スピッツァー氏は知事を辞任したあと、CNNやカレントTVなどでホストをしていましたが、最近は公の場に出ていませんでした。ところが、ニューヨーク市の選挙に立候補することが先週判明、一躍「時の人」になりました。市の財務と監査の長を選ぶ選挙ですが、市民やマスコミからは「倫理」「道徳観」「プライベートは何をしてもいいのか」を問われています。 

[JULY 10, 2013] No 0105318

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PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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