2分でわかるアメリカ

2013/06/29「常識シリーズ37」奇妙な日本と賞賛


米国で月間4600万人がアクセスするウェブ専用新聞のハフィントン・ポストが創刊された。政治家や著名人などのブログなどはユニークだが、ニュース記事が見劣りする。ニューヨーク・タイムズ、ウォール・ストリート・ジャーナル、ワシントン・ポストといった主要新聞やネットワーク・テレビからウェブメディアまで100以上のメディア情報をアグリゲートし編集した米国版の特徴がない。朝日新聞と提携したことが影響している可能性がある。

米国版にあって日本版にないものが別にある。米国版には「Weird Japan」という特集がある。日本語に訳せば「奇妙な日本」もしくは「変な日本」。東京で「ソイネ屋」の新サービス「お尻枕」が人気だとか、日本のアダルト女優がファン100人分の精子を集めたとか、大阪の公衆トイレがワンルームホテルに変身したなど。欧米人からみた日本の特殊な面を取り上げた記事をまとめたコーナー。

キリスト教、白人社会が根底にある欧米からみると、日本は先進国の中で異質な国であることは間違いない。容姿も違うし、社会制度や常識が異なることが多い。経済や企業も日本は特殊とされた。80年代から90年代は脅威論、バブル崩壊後は「失われた20年」が「悪い例」にされた。しかし、安倍首相の誕生以来、欧米の日本をみる目が大きく変わった。

低い出生率や世界で最も進む高齢化などの人口問題、法律というよりも社会的に人的整理が出来ない企業文化、関税や規制に守られ柔軟性が欠如した産業、巨額な国の借金などの指摘は依然として強いが、「日本をモデルにすべき」という識者も少なくない。  

ノーベル経済学賞を受賞したコロンビア大学のスティグリッツ氏は、今月9日付けのニューヨーク・タイムズへの寄稿文で、アベノミクスを賞賛した上で、「アベノミクスが半分しか目標を達成できなくても、米国は学ぶことが多い」と主張した。別のノーベル賞経済学者でプリンストン大学教授のポール・クルーグマン氏は「Japan the Model(モデルとして日本)」と題するコラムで「日本が変化の手段を示している」としている。

[JUNE 28, 2013] No 0105310

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PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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