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2013/06/06大手ファンドへ転職したスパイのボス


デビッド・ペトレアス氏が不倫を理由に中央情報局CIA長官を去年11月に辞任したことは世界的なニュースになりました。ペトレアス氏は、CIA長官の前にアフガニスタンで軍総司令官を務めました。軍の幹部、スパイのトップを務めたペトレアス氏が再び脚光を集めています。金融界に転職したからです。


プライベート・エクイティ(PE)の最大手の一角、KKRの新設部門の会長にペトレアス元CIA長官が先週就任しました。KKRは、情報収集力、ワシントンでの人脈、政治力、そして豊富な海外経験、特に情報が少ない新興国への投資案件に貢献できるとしてペトレアス氏をリクルートしました。


人生の後半で、ワシントンからPEの幹部へ転身する例は少なくありません。


先週、日本でもニュースになった西武にTOBを仕掛けた大手PEのサーベラス・キャピタル・マネジメント。国際担当の会長はダン・クエール元副大統領です。クエール氏は、TOBの前、西武とトップ交渉を行いました。同じサーベラスのトップは、ジョン・スノー元財務長官です。


ブッシュ政権で財務長官と国務長官を歴任したジェームス・ベイカー氏は、カーライル・グループの幹部。さらに、元国務長官のコリン・パウエル氏は、クライナー・パーキンス・コーフィールド&バイヤーズの戦略アドバイザーです。さらに、元下院議長のニュート・ギングリッチ氏はフォーツマン・リトルへ転職しました。ビル・クリントン元大統領も2009年までユカイパ・コスのパートナーでした。
 

PEは、巨額の借金を抱え経営が悪化した未公開会社へ投資するファンドです。サーベラスと西武の関係に象徴されるように、強い政治力、交渉力が求められます。オバマ大統領も将来、PEに就職するかもしれません。

[JUNE 05, 2013] No 0105290

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PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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