2分でわかるアメリカ

2013/05/24優位性なくなった日本のミッドサイズ


 トヨタのカムリとホンダのアコードと言えばアメリカ市場におけるベストセラーです。「ミッドサイズ・セダン」というアメリカで最も売上高が大きいセグメントで過去20年以上に渡りトップ2の地位を独占。日本の2社にとってドル箱でした。 

しかし、カムリとアコードの独占的とも言える地位が脅かされています。高品質でデザインがいいライバル車が相次いで市場に投入されたからです。

フォードが去年秋に発売したフュージョンは、これまでの野暮ったいデザインからヨーロッパ車的な都会的なデザインへのモデルチェンジが受けて大ヒット。フォードはアメリカ国内で年初から4月までの4カ月間で2万6722台のフュージョンを売りました。5年前の2008年の同じ時期と比べ77.4%も増えた計算になり、業界関係者を驚かせています。

別メーカーのミッドサイズ・セダンも好調です。GM系のシボレー・マリブは5年前と比べ28.8%増、韓国のヒュンダイのソナタは46.1%増、同じく韓国のキア・オプティマは22.4%増、ドイツのフォルクスワーゲンのパサートは147%も増えました。

これに対し、トヨタのカムリは4月までに3万1710台と5年前と比べ20.8%の減少、ホンダ・アコードは3.1%減っています。いずれもモデルチェンジしたばかりですが、昔の勢いが完全になくなりました。

走行性や安全性、信頼性などを総合評価したUSニュースのランキングでは、トップはフォード・フュージョンのハイブリッドでした。続いてフュージョンのガソリン車、ソナタ、そしてカムリのハイブリッドが同点で2位、アコードは8位でした。米欧韓の自動車と日本車の信頼性や燃費に違いがなくなったことで、カムリとアコードの優位性がなくなったことがランキングでわかります。

アベノミクスでトヨタをはじめとする日本の自動車メーカーの経営が大きく改善しました。しかし、世界で最も重要な自動車市場であるアメリカでは、トヨタ以上に米欧韓のメーカーが躍進しています。

[MAY 23, 2013] No 0105280

※当レポートは、投資や運用等の助言を行うものではありません。また、お客様に特定の商品をお勧めするものでもありません。

※当レポートに記載する売買戦略はテクニカル指標その他を基に客観的に判断しているものであり、相場の行方を決定付けるものではありません。最終的な投資判断はご自身の意思判断によりお取引いただきますようお願いいたします。

※当レポートのデータ情報等は信頼できると思われる各種情報源から入手したものですが、当社はその正確性・安全性等を保証するものではありません。

※相場の状況により、当社のレートとレポート内のレートが異なる場合があります。

NOTE

このレポートは、Market Editors が信頼に値すると判断した情報を基に作成されています。あくまでも情報提供が目的であり、その結果について責任を負うものではありません。投資に関しましては、投資家ご自身の判断に基づき決定してください。無断転載や引用を禁じます。

Market Editors
【データ提供】

PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

バックナンバー

「日刊2分でわかるアメリカ(2分でアメリカがわかる)」過去記事のタイトル一覧(月別)はこちら。

そのほかのマーケット情報

ページトップへ