2分でわかるアメリカ

2013/05/23250億円稼いだ26歳は日本好き


ブログを運営するベンチャー企業「タンブラー」をヤフーが11億ドル(約1100億円)で買収したニュースを一昨日「2分でアメリカを知る」のコーナーでお伝えしました。ヤフーのメイヤーCEO就任後で最大の投資だとか、インターネットの時代の世代交代などと大局的なニュースが多かったのですが、少し時間が経ち、「タンブラー」の創業者に注目が移りました。

タンブラーの創業者はデビッド・カープさんです。痩せて背が高いデビッドさんは、ニューヨークの名門ブロンクス科学高校に通っていました。家にこもりコンピュータばかりいじる典型的なオタク」でした。コンピュータへの熱意を感じた母親の薦めもあってデビッドさんは高校を15歳で中退します。

ビル・ゲイツ、スティーブ・ジョブズ、そしてマーク・ザッカーバーグなど大学を中退した起業家は多いのですが、デビッド・カープさんは高校中退が最終学歴です。

アメリカでは高校までが義務教育のため、自宅学習にするという理由で高校を辞めました。自宅では日本語を勉強、18歳のとき、「オタクの聖地秋葉原がある日本に行き、数ヶ月間過ごしました。

帰国後はニューヨークの自宅に戻り、アニメ制作会社などでインターンを経て、乳幼児を持つ母親の伝言板サイト「アーバンベイビー」を起業、直ぐにCNETに売却します。そして、売却資金を元手にブログサイトを提供する「タンブラー」を起業します。デビッドさんが20歳の時でした。

タンブラーには、まずニューヨークのベンチャー・キャピタルであるユニオン・スクウェア・ベンチャーズが投資、その後シリコンバレーのセコイア・キャピタルなども日本円で100億円以上の投資をしています。

 タンブラーのブログは短くて簡単に立ち上げることが出来るため直ぐに人気となり、ユーザー数は6年で1億人を突破しました。インターネットの分野ではアメリカの方が日本の何年も先をいっていると思うのですが、「タンブラー」に日本のオタク文化の影響があるのかどうかは不明です。 

ヤフーのディールでデビッドさんにいくら現金が入ったかは正確にはわかりません。2.5億ドル(約250億円)から2.75億ドル(約275億円)だと推定されています。

去年の売上は1300万ドル(約13億円)ですが、まだまだ赤字です。20歳そこそこの若者が経営する会社の初期段階に巨額の投資をした大物投資家の判断や赤字会社に11億ドル(約1100億円)も支払うヤフー、そして、デビッドさんの可能性のために高校を中退させた母親など、驚くことばかりです。日本では考えられないでしょうね。

[MAY 22, 2013] No 0105279

※当レポートは、投資や運用等の助言を行うものではありません。また、お客様に特定の商品をお勧めするものでもありません。

※当レポートに記載する売買戦略はテクニカル指標その他を基に客観的に判断しているものであり、相場の行方を決定付けるものではありません。最終的な投資判断はご自身の意思判断によりお取引いただきますようお願いいたします。

※当レポートのデータ情報等は信頼できると思われる各種情報源から入手したものですが、当社はその正確性・安全性等を保証するものではありません。

※相場の状況により、当社のレートとレポート内のレートが異なる場合があります。

NOTE

このレポートは、Market Editors が信頼に値すると判断した情報を基に作成されています。あくまでも情報提供が目的であり、その結果について責任を負うものではありません。投資に関しましては、投資家ご自身の判断に基づき決定してください。無断転載や引用を禁じます。

Market Editors
【データ提供】

PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

バックナンバー

  • 2018.05.24 更新微妙な関係、米朝首脳会談と米中貿易協議トランプ大統領は22日、訪米した韓国の文在寅大統領とホワイトハウスで昼食をはさみ2時間にわたり会談しました。北朝鮮の体制維持などで意見を交換したもようです。会談…
  • 2018.05.23 更新「相当な確率でビットコインはゼロに」去年後半から年初にかけて世界を騒がせたビットコイン。一時は2万米ドルまで上昇するとの強気な見方がありましたが、最近では聞きません。低調な取引が続き、8000米ド…
  • 2018.05.22 更新「夜の灯」で景気判断、独裁国はGDP水増し?ワシントンポストに興味深い記事が掲載されました。中国、ロシア、その他の独裁国家がGDPを15〜30%「水増し」していることを衛星写真が強く示唆しているというもの…
  • 2018.05.19 更新米朝対話の鍵にぎる「謎の銀髪男」黄色信号が点滅した米朝首脳会談。トランプ大統領は17日、北朝鮮が対話に応じなければ最大限の圧力を維持すると警告しました。一方で、金正恩朝鮮労働党委員長が非核化に…
  • 2018.05.18 更新アメリカは好景気?それとも悪い?アマゾンが買収したホールフーズ・マーケット。オーガニックや自然食品で知られる高級スーパーですが、16日からアマゾン有料会員は一部の商品が10%オフになりました。…

「日刊2分でわかるアメリカ(2分でアメリカがわかる)」過去記事のタイトル一覧(月別)はこちら。

そのほかのマーケット情報

ページトップへ