2分でわかるアメリカ

2013/05/21ネットで知った超有名人夫人


すらっと背が高く、知的な金髪の美人は「ローレン」と呼ばれていました。カリフォルニア州北部のサンノゼやパロアルトなどに住む不法移民の若者や低所得の家庭に育った学生の間では「女神」のような存在。「ローレン」のおかげで、大学に進学できたからです。ただ、「ローレン」がどういう人物か誰も知りませんでした。

サポートを受けた女子学生がたまたまネット上で「ローレン」のフルネームを知りました。「Laurene Powell Jobs(ローレン・パウエル・ジョブズ)」。女子学生は「ローレン」が誰なのかを知り胸が熱くなりました。

アップルの共同創業者であるスティーブ・ジョブズ氏が2年前の亡くなるまで、夫人のローレンさんが表舞台に出ることはほとんどありませんでした。妻として母親として家庭を大切にするほか、ファミリーネームを伏せて不法移民の教育支援を続けていました。ローレンさんが1997年に設立した「カレッジ・トラック」という慈善団体の支援を受けた経済的に恵まれない子どもの数は1400人を超え、その90%が大学に進学しました。

ニュージャージーで生まれたローレンさんは現在49歳。ペンシルベニア大学を卒業後、フィックスド・インカムのストラテジストとしてゴールドマン・サックスで働きました。3年後に入学したスタンフォード大学のビジネススクールで運命的な人と出会います。スタンフォード大学で講演をするために訪れたスティーブ・ジョブズ氏が、たまたま隣の席に座ったのです。その夜、ジョブズ氏はローレンさんをディナーに誘い、2年後に結婚します。

ローレンさんの現在の資産は約115億ドル(約1兆1500億円)。資産の大半はウォルト・ディズニーの株式。ジョブズ氏が創業したCGアニメ会社ピクサーの売却で得た株式です。ディズニーの筆頭株主です。アップルの株式も550万株保有しています。ただ、ローレンさんは贅沢をすることなく、20年前に夫婦で購入したパロアルトの住宅で蜂蜜を作り、近所に配ったりしているそうです。

特殊すぎるバックグラウンドのローレンさんは、これまでの「ローキー」から転換、最近になって公の舞台に積極的に出始めました。有力なメディアのインタビューを相次いで受けました。「ライフワーク」の教育支援のためです。特に不法移民の家庭で育った子どもに教育の機会を提供するロビー活動を本格化しました。オバマ政権が掲げる「ドリームアクト」と呼ばれる不法移民に対し合法的な地位を与える政策案は議会との調整が難航しています。

 週末にローレンさんに関する記事をまとめて読みました。こうした人が多いことがアメリカの強さ、深さだとあらためて感じました。

[MAY 20, 2013] No 0105277 

※当レポートは、投資や運用等の助言を行うものではありません。また、お客様に特定の商品をお勧めするものでもありません。

※当レポートに記載する売買戦略はテクニカル指標その他を基に客観的に判断しているものであり、相場の行方を決定付けるものではありません。最終的な投資判断はご自身の意思判断によりお取引いただきますようお願いいたします。

※当レポートのデータ情報等は信頼できると思われる各種情報源から入手したものですが、当社はその正確性・安全性等を保証するものではありません。

※相場の状況により、当社のレートとレポート内のレートが異なる場合があります。

NOTE

このレポートは、Market Editors が信頼に値すると判断した情報を基に作成されています。あくまでも情報提供が目的であり、その結果について責任を負うものではありません。投資に関しましては、投資家ご自身の判断に基づき決定してください。無断転載や引用を禁じます。

Market Editors
【データ提供】

PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

バックナンバー

  • 2018.05.24 更新微妙な関係、米朝首脳会談と米中貿易協議トランプ大統領は22日、訪米した韓国の文在寅大統領とホワイトハウスで昼食をはさみ2時間にわたり会談しました。北朝鮮の体制維持などで意見を交換したもようです。会談…
  • 2018.05.23 更新「相当な確率でビットコインはゼロに」去年後半から年初にかけて世界を騒がせたビットコイン。一時は2万米ドルまで上昇するとの強気な見方がありましたが、最近では聞きません。低調な取引が続き、8000米ド…
  • 2018.05.22 更新「夜の灯」で景気判断、独裁国はGDP水増し?ワシントンポストに興味深い記事が掲載されました。中国、ロシア、その他の独裁国家がGDPを15〜30%「水増し」していることを衛星写真が強く示唆しているというもの…
  • 2018.05.19 更新米朝対話の鍵にぎる「謎の銀髪男」黄色信号が点滅した米朝首脳会談。トランプ大統領は17日、北朝鮮が対話に応じなければ最大限の圧力を維持すると警告しました。一方で、金正恩朝鮮労働党委員長が非核化に…
  • 2018.05.18 更新アメリカは好景気?それとも悪い?アマゾンが買収したホールフーズ・マーケット。オーガニックや自然食品で知られる高級スーパーですが、16日からアマゾン有料会員は一部の商品が10%オフになりました。…

「日刊2分でわかるアメリカ(2分でアメリカがわかる)」過去記事のタイトル一覧(月別)はこちら。

そのほかのマーケット情報

ページトップへ