2分でわかるアメリカ

2013/05/08「ネットのバイアグラは77%がフェイク」


 医薬品業界2位のファイザーが「バイアグラ」をインターネットで販売します。APが伝え、全米の主要メディアが相次いで報じました。 

「erectile dysfunction」はファイザーがつくった言葉です。直訳すると「勃起不全」、一般に男性機能障害と訳されます。略してEDと呼ばれる症状に効果があるバイアグラはファイザーのドル箱商品。去年、20億ドル(約2000億円)の青色の錠剤を販売しました。

ただ、デビュー当時と比べて、バイアグラの売上は伸び悩んでいます。背景にはインターネット上で「処方箋なしで安価」で売っている「偽バイアグラ」の存在があります。

アメリカや日本を含めインターネット上には処方薬が大量に売っています。緊急性が低く、薬局のカウンターで買うのに少し抵抗がある薬が特に目立ちます。肥満や薄毛、そして避妊などの薬です。それらの中で飛び抜けて売れているのが「バイアグラ」です。

2011年にファイザーが22のオンラインショップで購入した「バイアグラ」を調べたところ、なんと77%が偽物だったそうです。また、薬剤師の団体が今年1月に調べた結果、10275のネット薬局の内、わずか275だけが合法でした。

一個25ドル(約2500円)するバイアグラは、ネットで1ドルから3ドル程度で売られていますが、成分が極端に少ない例が多かったということです。「偽バイアグラ」の多くはアジアや東ヨーロッパ、南米などで製造されていて、金属などの不純物が混入している可能性もあり、極めて危険です。「ジェネリック」と表示されるバイアグラもありますが、そもそも2020年までは権利が切れないため、「ジェネリックは存在しません

ファイザーの公式サイトでのバイアグラ販売には処方箋が必要です。ただ、薬剤師と顔を合わせることはありません。初回は3個がおまけでつき、2回目は30%の値引きになります。「偽バイアグラ」と比べ割高ですが、薬の性質を考えると、再び大ヒットする可能性がありそうです。処方薬のビジネスモデル全体にも影響する可能性があります。

[MAY 07, 2013] No 0105268

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PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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