2分でわかるアメリカ

2013/04/30中国に種まく有力投資家


ロシア人の友人セルゲイは大富豪です。旅行やレストランなどエンターテインメントに「ノー・リミット」でお金をつかっています。教育にもお金を惜しみません。

ロシアの勝ち組であるセルゲイは、長男には家庭教師の他、語学の家庭教師を雇っています。英語だけではなく、中国本土から中国人教師を雇い中国語を教えています。長男の未来を考えてのことです。アメリカの大学でビジネスを学ぶ娘も中国語を勉強しています。

アメリカのメジャーな投資会社ブラックストーンのファウンダーでCEOのスティーブ・シュワルツマン氏は最近、北京の精華大学に1億ドル(約100億円)を寄付しました。

寄付金で創設される「シュワルツマン奨学金」によるコースは、エール大学の建築学科のロバート・スターン学長がデザインした新しいビルで2016年にスタートします。1年間の国際プログラムで200人の中国人学生に勉強する場を提供します。精華大学は北京大学と並ぶ名門大学で、特に理工系で定評があります。

アメリカ人が、これほど多額の寄付を中国にしたのは例がなく、フィナンシャル・タイムズなどが大きく報じました。シュワルツマン氏は、中国の成長に脅威を抱いていて、卒業生に世界と中国の架け橋になって欲しいと語っています。

1980年代から1990年代はじめ、日本経済が大きく成長、世界で「日本脅威論」が生まれました。しかし、当時の世界第2位の経済大国に多額の寄付をしたり、ビジネスマンが子弟に日本語を学ばせる動きはありませんでした。

 現在の世界第2位の経済大国である中国は、数年後にアメリカを抜いて世界最大の経済大国になるとみられています。アメリカでもロシアでも、中国の成長を睨んだ動きが一段と強まる予感がします。 

[April 29, 2013] No 0105262

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PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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