2分でわかるアメリカ

2013/04/18税監査対象になりやすい人


一昨日に続いて税金に関する話です。

アメリカでは今週15日に個人所得税の申告が閉め切られました。申告の延長をした一部の個人を除き、税当局であるIRSは、今後1ヶ月程度で2012年の個人所得を確定する作業に集中します。同時並行してIRSは、所得が正しく申告されているか、不正がないかの監査を本格的にはじめます。 IRSは個人所得申告の約1%を対象に監査を毎年実施します。税収を最大限確保するためです。IRSは、コンピュータ・ソフトを使って対象者を抽出します。統計学で使うDIFをカスタマイズしたソフトでスコアをつけ、高いスコアの納税者に監査の通知が送られます。ソフトは非公開なので、どのような納税者が高いスコアになるのか不明なのですが、USAトゥデイの取材で少しわかってきました。

まず地域的には、ロサンゼルス、サンフランシスコ、アトランタ、そしてワシントンDCの周辺に住む住人が監査される可能性が高いことがわかりました。ロサンゼルス周辺では、ビバリーヒルズとニューポート・ビーチで監査される人が多いようです。富裕層が多く住む地域なので当然と言えます。IPO長者が多いサンフランシスコ周辺も同じ理由だと思います。ワシントンDCはIRSのお膝元で、とりわけ厳しくするということでしょうか。

職業的には、全体の3分の2を占めるSコープやLLCのオーナー、つまり個人事業主で、建設関係や不動産収入がある人に監査対象者が多いという研究があります。また、現金を扱う商売をやっている人も対象になる可能性が高いようです。反面、弁護士、会計士らプロフェッショナルという職業の人はDIFスコアが低く対象になりにくいそうです。

さらに、所得と比較して経費が異常に高い人も対象になりやすいそうです。また、高額所得者も監査を受ける確率が上がります。所得が低い人より高い人を監査した方が効率が良いからだと思います。

 監査の対象に選ばれたから脱税しているとは限りません。ただ、知り合いの会計士は、IRSは少なくとも数千ドルから数万ドルはお土産を持って帰ると言っていました。申告の不備や不正による税金漏れは日本円で30兆円以上あるとされています。財政難の中、IRSの監視は一段と強くなりそうです。 

[April 17, 2013] No 0105254

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PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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