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2013/04/12アップルになれなかったJCペニー


JC Penny(JCペニー)というワイオミング州に本社があるゼネラル・マーチャンダイズド・ストアがあります。1902年創業の老舗で、ハワイを除くアメリカ全州とプエルトリコに合わせて1000店舗を展開しています。ウォルマート、シアーズ、ターゲットと並ぶ小売大手です。日本で言うと、デパートというより食料品を扱わないイトーヨーカ堂、イオン、ユニーなどに近い感じです。

このJCペニーが大きな話題を呼んでいます。ロン・ジョンソンCEOが今週はじめに解任されたからです。

ジョンソン氏はアップル出身。故スティーブ・ジョブズ氏を説得して直営店アップル・ストアをつくった人です。いわゆるアップル・ストアの生みの親。シンプルでモダンな空間で専門家がアドバイスするアップル・ストアを10年間に渡って主導、世界で大成功を収めました。店舗面積当たりの売上は、高額で知られるティファニーを大きく上回り世界一です。

 そんな伝説の小売のプロが2011年末に鳴り物入りでJCペニーのCEOとして雇われました。金融危機後の低迷した業績を立て直すことが期待されました。ジョンソン氏は就任早々、バーゲンセールを止め毎日低価格路線を導入店内をブランド店で埋め尽くす戦略を打ち出しました。 

しかし、ジョンソン氏就任直後の2011年11-1月期は売上高が前年同期比で10%減少、続く2012年2-4月期は18.9%に売上減が拡大しました。その後も低迷が拡大、直近の四半期は売上高が28.4%も落ち込みました。

ジョンソン氏は「顧客が慣れるのに時間がかかる」と依然として強気だったのですが、取締役会が危機感を高め解任されました。アップルの戦略がJCペニーの顧客に受け入れられなかった形です。

ジョンソン氏の後任として2004年から2011年までCEOを務めたマイロン・ウルマン氏がCEO代行として復帰しました。業績不振は前任のウルマン氏にあるとの批判もあり、突然の人事を受けてJCペニーの株価は急落しました。ウルマン氏は、ジョンソン氏が変えた店舗を昔のスタイルに戻し、セールやクーポンが復活すると予想されますが、顧客が戻ってくるかどうかは不透明です。

[April 11, 2013] No 0105250

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PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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