2分でわかるアメリカ

2013/04/06「常識シリーズ25」北の脅威めぐる温度差


米国の防衛のトップにヘーゲル氏が今年2月就任した。ヘーゲル国防長官は就任後初めての国防政策演説の中で、北朝鮮への警戒感を鮮明にした。「北朝鮮の挑発は現実的で明白な危機だ」とした上で、「日本や韓国、米国のグアムにある基地、ハワイに脅威だ」と警鐘を鳴らした。

ヘーゲル長官の演説があった3日、米国防省は最新鋭のミサイル防衛システム「THAAD」をグアムに配備することを発表した。米軍は過去1ヶ月で、核搭載が可能なステルス戦略爆撃機B2を米国本土から、戦略爆撃機B52をグアムから、そして沖縄の嘉手納基地から最新鋭で最も高額とされるステルス戦闘機F22を朝鮮半島に移動させた。米韓軍事練習に参加するためとしているが、挑発行為をエスカレートしている北朝鮮抑止を狙ったことは明らかだ。

祖父の金日成氏と似た独特の髪型をした金正恩第一書記の写真や動画がアメリカのメディアに出ない日はない、というぐらい米国メディアの北朝鮮に関する報道が急増した。過去20年なかったことだ。「イランを超える脅威」とか、1989年のパナマ侵攻以来の緊張などと伝えている。

ワシントン・ポストやニューヨーク・タイムズなどの主要紙は、北朝鮮が保有する兵器や開発中の弾道ミサイルが実際にどこまで届くかを地図付きで詳しく解説している。発射実験されたテポドン1号を含め北朝鮮のミサイルは、いずれも米国領土には届かない。米国の軍事専門家も北朝鮮の核ミサイルは日本と韓国に届くが、米国には届かない分析する。


ミサイルに攻撃されるリスクが低いにかかわらず、米国が本気になっているのはなぜか。一方、日本では緊張が高まっているようにみえない。公表されていない情報があるのか、米国独自の分析か。北朝鮮を巡る日米の温度差がかつてないほど広がっている。  

[April 05, 2013] No 0105246

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PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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