2分でわかるアメリカ

2013/04/03好景気の兆し、H1B申請が急増


日本人を含め外国人がアメリカで働き収入を得るためには、VISA(ビザ)を取得する必要があります。投資家や赴任者にはEビザやLビザといった選択肢があるのですが、最も一般的なのはH1Bというビザです。H1Bがあれば、アメリカ企業で働く事ができます。

H1Bは専門ビザです。テクノロジーや金融といった特定の分野で専門知識を持った4大卒の外国人が対象。今年10月から働くことができるH1Bの申請受付が1日から始まりました。

H1Bの枠は6万5000、大学院卒者には別に2万の枠が設けられています。申請が始まったばかりですが、6万5000の枠は今週中に一杯になると政府は予想しています。最初の5日間に申請書を提出した人で抽選になる可能性があります。抽選に外れた人は、来年4月の次回募集まで待つ、という状況になりそうです。

受付開始1週間で申請者数が発行枠を超えるのは2008年以来のことです。金融危機後に雇用市場が悪化、H1Bの申請枠が1年を通して空いている状態が続いていました。去年は6月中にH1Bの枠が一杯になり、今年は5年前と同じ抽選になるほど申請者が増えました。弁護士事務所によりますと、申請者は去年の3倍近いと話しています。アメリカの景気が良くなった、労働市場が回復に向かっている、ということが言えそうです。

シリコンバレーの企業の多くは、外国人のエンジニアを多数雇用しています。議会にH1Bの枠を拡大するようロビー活動をしています。ウォール・ストリート・ジャーナルによりますと、フェイスブックのザッカーバーグCEOがロビー活動に関わっているほか、インテルやキャタピラーなど多くの大企業がH1B枠の拡大を求めています。


H1B枠の問題はアメリカで働く日本人にとって身近な問題です。知人でH1Bを今回申請した人がいますし、来年以降に他のビザからH1Bへの変更を検討している知人がいます。能力とやる気があっても抽選で外れてしまうH1B候補者はあまりにも可哀想な気がします。オバマ政権と議会は移民法を全面的に改正する方向で協議しています。ただ、不法移民問題が焦点で、H1B枠の問題が埋もれているような気がします。  

[April 02, 2013] No 0105243

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PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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