2分でわかるアメリカ

2013/03/07ルル・ガール


7年生、日本風に言えば中学1年の娘が「成績が上がったらルルレモンのクロップを買って欲しい」と懇願してきました。彼女が通うサンタモニカのミドルスクールの友達がみんな着ているということでした。


 サンタモニカの北側半分は、WASPと呼ばれる白人が圧倒的に多い住宅地です。地元住民で賑わうモンタナという通りをビーチまで毎日ウォーキングしているのですが、すれ違う白人女性の半分以上はルルレモンのウェアを着ています。日本と違って特定のブランドが大流行するということが少ないアメリカですが、ルルレモンは信じられないくらいに流行っています。 

ルルレモン・アスレティカ(lululemon athletica)は、1998年にカナダのバンクーバーで創業したヨガウェアの専門店です。一般的に「ルルレモン」もしくは「ルル」と呼ばれています。開発・製造から販売までを全て自社で行います。ヨガのインストラクターを店に招き、ヨガクラスを店舗内で開いたりしています。他のブランドと比べ値段が高いのですが、デザインと機能性に定評があります。

カジュアルでヘルシーなライフスタイルという時代にマッチ、コンセプト中心のマーケティングが大成功しました。ヨガ以外にウォーキングやジョギング、軽い運動向けのウェアやバッグ、アクセサリー、それにメンズもあり、ヨガウェアを超えてモダンなスポーツウェアに成長しました。実際にヨガをやっている人はもちろん着ていますが、最近では普段着に着ている人が増えています。

大人気のルルレモンですが、日本からは2008年に撤退しています。東京の青山や自由が丘などに数店舗あったのですが、2008年に就任した新しいCEOがアメリカ市場の強化を打ち出したことで、日本の店舗を全て閉鎖しました。現在は、アメリカなどで仕入れた一部のショップがオンラインで販売しています。

ナスダックに上場しているルルレモンの時価総額は約100億ドル。日本円に換算して約9300億円です。個人商店がいまや大企業です。ちなみに先駆者のルルレモンの成功を受け、ナイキやアディダスが類似したコンセプトでヨガウェアを強化していますが、ルルレモンの人気は衰えません。ちなみに創業者で企業家のデニス・ウィルソン氏は大富豪になりましたが、写真を見る限り少し太っていました。運動していないのかもしれません。どうでもいい話ですが。

娘の成績が上がったので、近所のルルレモンで買いました。きょう娘は、ルルを着て学校に行きました。

[MARCH 06, 2013] No 0105224

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PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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