2分でわかるアメリカ

2013/02/08その日がついに来た


アメリカ人の誰もがいつかは来ると思っていましたが、ついに来てしまいました。

何かと言いますと、郵便の土曜日の集配が8月から停止されるのです。US郵便サービスが発表しました。たいしたことないじゃないかと思うかもしれませんが、アメリカでは新聞の週末版の一部が郵便で配達されていますし、雑誌のほか、小切手までも郵便で配達されるため影響は必至です。

インターネットの普及で、電気、水道代、電話などの請求書やクレジットカードや銀行のステートメントの多くが電子化されました。電子メールやソーシャル・メディアの利用が増えたことで、日本の年賀状にあたるクリスマスカードを郵便で送る人が少なくなりました。普通郵便は2010年から2012年にかけて20%も減少しています。郵便局に行くと、速達にしないか、切手はいらないかなどとやたら勧誘されることが多くなりました。収入を増やすためにマニュアル化されているのだと思います。

一部の郵便局の閉鎖やリストラで経費が削減されましたが、US郵便サービスは去年、159億ドル(約1兆4800億円)の赤字を計上しました。土曜日の集配をやめることで、全体で20億ドル(約1870億円)の経費が追加削減される見込みです。

 US郵便サービスは、速達と利益が出ている小荷物の配達は従来通り続ける予定ですが、郵便配達人の多くが職を失うことが予想されます。郵便配達人の12%は定期的に残業手当を受け取っていますが、これもなくなりそうです。 

当然ですが、US郵便サービスの労働組合は反発しています。既に反対集会が各地で開かれています。

150年の歴史を持つUS郵便サービスは、軍を除くとアメリカで最大の連邦機関です。職員数は約50万人と巨大です。電子化の流れは今後一段と拡大していくことが明らかで、スリム化、サービスの低下が今後ますます進みそうです。時代の流れですね。

[FEBRUARY 07, 2013] No 0105205

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PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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