2分でわかるアメリカ

2010/06/02日本の4Kと世界の3C


鳩山政権が抱える課題は、4Kと言われています。基地とカネ(政治資金)、口蹄疫、それに北朝鮮の4つのKです。一方英語の世界では、3Cが重要なキーワードになっています。

最初のCは、Crisis(危機)です。ギリシャ発のヨーロッパ債務危機で、アメリカの株式時価総額は、約10%減少しました。ヨーロッパも日本もアジアの株価も大幅に下落しました。為替相場も大きく変動、債券市場では、ドイツやアメリカの国債が大幅高となる一方、ギリシャ国債の利回りには大幅な利回りが上乗せされました。  

危機に対応するのがContainment(抑制)です。財政赤字を抑制するため、ギリシャ、スペイン、ポルトガルなどの財政赤字が深刻な国では緊縮策が導入されました。同時に増税も実施するため国民の強い反発を招きました。マーケットの混乱を抑制するため、ユーロ圏は7500億ユーロという巨額の救済策を決めましたが、危機を抑制することは出来ませんでした。

抑制の効果が限定的だったため、3つ目のCであるContagion(感染または連鎖)が注目されはじめました。先週金曜日に格付け会社のフィッチが、スペインの格下げを発表しました。スペインの貯蓄銀行の破たんも感染がはじまったことで表面化しました。ギリシャ発の病気の感染がどこまで広がるか、誰も予想出来ません。

2年前のリーマンショックに代表されるサブプライムローンに絡むC、金融危機の抑制は、公的資金の注入により一定の効果がありました。ただ、欧米の銀行はまだ、サブプラムローン関連の債権を多く保有していて、感染がまだ退治されていません。FT紙は、「3つのCに加えてSつまりSubprime(サブプライム)の危機が再び表面化する可能性があると警告しています。

鳩山政権が抱える4つのKは、いずれも重要な問題です。ただ、日本の財政赤字はギリシャやスペインを大きく上回っていて巨額で、3Cの対応も鳩山政権が担う重要な役割であることを忘れて欲しくありません。

[June 01, 2010] No 010165

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PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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