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2013/01/29アルジェリア人質事件、2度も警告されていた


日本人10人を含む37人の外国人が死亡したアルジェリアのプラントで起きた事件。多くの謎が残された事件でしたが、時間が経過するにつれ事実が明らかになってきました。

CNBCは企業のリスク回避において無視できない情報を伝えました。それによりますと、ロンドンを拠点にするEXECUTIVE ANALYSIS(エグゼクティブ・アナリシス)というリスク管理や対策のコンサルティング会社が、去年7月2日と9月25日の2度に渡りプラントがテロ組織に襲撃される可能性が高いと警告していました。

具体的には、西アフリカのアルカイダ系テロ組織がマリなどで賄賂を払う資金が枯渇していて、身代金目的の誘拐を計画していると警告していました。  

エグゼクティブ・アナリシスは顧客向けのレポートの中で、今回の事件が起きたイナメナスのBPなどの外国人のリスクが高いとしていました。BPは世界的な石油会社であり、多くのリスク地域でプラントを開発しています。リスク・マネージメントが最も進んでいる会社とされています。

事件が起きたプラントはイギリスのBP社とノルウェーのスタトイル社の合弁でしたが、この2社がエグゼクティブ・アナリシスとコンサルティング契約をしていたかどうかは不明です。ただ、リスクが高まっていたことを認識し、対策も取っていた可能性があります。

しかし、事件は起きました。事件に巻き込まれた日本の日揮はBPなどの下請けでした。日揮は海外、特に中東やアフリカなどのエキスパートですが、どこまでリスク情報が共有されていたか疑問が残ります。

少子高齢化が進む日本の企業が成長するためには海外に出るしかありません。特に天然資源が豊富で人口が10億人を超すアフリカでのビジネスは今後増えることが予想されます。日本企業が苦手とする情報収集・分析、そしてリスク・マネージメントの強化が一段と求められます。

[JANUARY 28, 2013] No 0105197

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PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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