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2013/01/15新財務長官と「強いドル」政策


ティモシー・ガイトナー財務長官が25日に退任します。上院の承認を得られれば、後任に指名されたジャック・ルー大統領補佐官が正式に就任します。上院の指名に関する公聴会では、共和党議員が厳しい質問をすることが予想されますが、承認は確実と見られています。

 ルー氏は、行政管理予算局のトップを2度務めるなど、予算に精通した実務派。債務上限問題や歳出削減に関する議会との協議で手腕を発揮することが期待されています。 

ただ、ルー氏は海外での知名度は低く、金融分野での経験も乏しく、ロイターは「型破りの人事」だと伝えました。前任のガイトナー氏は、前職はニューヨーク連銀総裁で、IMFに勤務した経験もあります。その前のポールソン氏はゴールドマン・サックス元会長で、国際金融業界に精通していました。

ルー氏のウォール街での経験は2年。シティグループの富裕層を対象にした資産運用部門のCOOでしたが、管理専門を担当し投資経験はありません。予算問題は別として、国際金融での手腕は未知数です。

フィナンシャル・タイムズの投資担当編集者はブログの中で、ルー氏の指名を巡る上院の公聴会で「ルー氏は強いドルを望むか」を必ず聞かれるだろうと伝えました。ガイトナー氏は「強いドル」を繰り返し主張しました。しかし、実際には在任中にドルは弱くなりました。FRBが採用しているドルの価値の動きを示すチャートでは、ドルの価値は変動為替相場制に移行した1973年以降で最低水準になっています。

フィナンシャル・タイムズは、ルー氏は口頭では「強いドルを支持する」と主張するものの、現実的にはドル相場を動かすことは難しいだろうとしています。ドルは、FRBの政策と投資家の心理の2つの要因で動いていて、ルー氏がドル高にしようとしても簡単ではないとしています。ただ、ルー氏はドル高政策を実行に移すことはなさそうだとの見方を示しました。

[JANUARY 14, 2013] No 0105188

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PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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