2分でわかるアメリカ

2013/01/09注目度急低下のビッグイベント


 きょう8日から、ラスベガスで世界最大の家電見本市CESがはじまりました。今年の目玉は、家庭用の家電がWi-Fiで繋がる端末や超大型の薄型スクリーンです。CESと言えば最新のテレビやコンピュータ、携帯端末を求めて世界中のバイヤーやジャーナリスト、アナリストが集まる大イベントでした。 

過去形で言ったのは、今年のCESに行かない人が目立つからです。いくつか理由があります。まず、世界のトレンドをリードするアップルが参加していないこと。アップルは独自に見本市を開催するためCESには過去一度も参加したことがありません。今年はさらにもう1つの巨人マイクロソフトが展示を取りやめました。1995年以来初めてのことです。

もう1つは、CESで発表された新製品の多くが普及しないまま市場から撤退していくからです。去年のCESなどで関心を集めたウルトラブックや3Dテレビは販売不振です。メーカーと消費者のギャップが大きくなっていることを示しています。

さらに、CESを重視している日本のソニー、パナソニック、シャープといった家電メーカーの経営不振により経費が大幅に削減されたことも影響しています。(サムスンとLGなど韓国メーカーは元気ですが。)最大のバイヤーであるベストバイも「何でも買う」から「チェリーピック」「売れ線だけに絞る」に変わってきています。

ラスベガスという場所柄、カジノやショーを楽しみにしている業界関係者も少なくありません。また、ラスベガスでは、去年までアダルト・エンターテインメント・エキスポがCESと同時期に開催されていました。ポルノスターに会ったと知り合いが昔話していました。しかし今年は、アダルト・エンターテインメント・エキスポの開催が1週間遅れではじまるため、一部の家電関係者が「ガッカリしている」そうです。

コンピュータの大イベントだったコムデックス、ビデオゲームで世界最大のショーのE3は、時代の変化でいずれも規模が大幅に縮小されました。CESに行かない人が増えているのは時代の流れです。

[JANUARY 08, 2013] No 0105184

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PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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