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2012/12/28動かなかった外為相場、2013年は


ユーロ圏債務危機、主要各国の選挙、数えきれないほどの会議、中東の緊張など、2012年はマーケットを動かす多くの材料がありました。しかし、1年を振り返ると株式相場が大きく変動した一方で、外国為替相場はほとんど動いていないことがわかります。

世界の外国為替マーケットでは、一日あたり4兆ドルの取引があります。売買高が最も多いのはユーロ/ドルのペアですが、今年は歴史的な低ボラティリティでした。  

ソシエテ・ジェネラルのリサーチ担当者は、ユーロの相場レンジは1999年以来最も狭いレンジで取引された1年だったとウォール・ストリート・ジャーナルに語っています。1999年は統一通貨ユーロが導入された年です。ソシエテ・ジェネラルによりますと、選挙前の日本円の相場レンジも1973年以来の狭い幅だったそうです。 あまりにも外為相場が動かないので、1944年にできたブレトンウッズ体制、つまり固定相場に限りなく近かったとの指摘もあるほどです。

背景には、FRB、ECB、イングランド銀行、日銀など世界の主要中央銀行が、歴史的な超低金利と積極的な金融緩和を実施したことがあると指摘されています。政府、中央銀行が頻繁にマーケットに影響を与えるため、トレンドが出なかったことも背景の1つとされています。

低いボラティリティを背景に、外国為替を扱うファンドの多くは利益がほとんど出ていません。世界最大の外為ファンドのFXコンセプツは、それでも利益を計上したそうですが、旗艦ファンドの上昇率は2%程度に留まっています。

2013年はどうか。世界の中央銀行は超低金利を継続することが予想されますし、ユーロ圏の債務危機も続きそうです。ただ、日本発のニュースが外為相場全体を大きく動かす可能性が指摘されています。最近は、ウォール・ストリート・ジャーナルやフィナンシャル・タイムズなどマーケット関係者が必ず読む経済紙に、日本初のニュースが目立って増えています

円の対ドル相場が90円台を目指すというトレーダーもいれば、120円まで売られるというファンド・マネージャーもいます。安倍政権の動き、そして日銀の動き次第ですが、来年の外為マーケットでは、日本が台風の目になる予感がします。

[DECEMBR 27, 2012] No 0105178

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PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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