2分でわかるアメリカ

2012/12/192013年のアメリカ経済


 今年もあと2週間を切りました。「リーマンショック」に象徴される金融危機から丸4年が経ちましたが、アメリカの失業率は依然として高水準です。住宅市場は改善の兆しが見られますが、まだまだ本格回復にはほど遠い状況。GDPは、2007年の水準を下回っています。 

2013年はどうなるか。アメリカで最も影響力がある2大新聞が同じタイミングで「来年のアメリカ経済は明るい」との見通し記事を掲載しました。

ウォール・ストリート・ジャーナルは、2013年は「景気の足踏み」から「正常化に向かう」1年になりそうだと予想しました。今年後半にみられた雇用や住宅市場のトレンドが継続した場合、来年のGDPは過去最大の2007年を超す可能性があるとしています。

一方、ニューヨーク・タイムズは、アメリカ経済は来年、ようやく「非常に良い1年」になりそうだとしています。住宅の回復、天然ガスブーム、中小企業への融資の活発化、自動車をはじめとする大型消費材の好調な売上など、アメリカ経済には明るい兆しが多いと指摘しています。その上で、成長と雇用を押し上げる可能性があると予想しています。

しかし、両紙の好景気予想は「ただし」つきです。

ウォール・ストリート・ジャーナルのエコノミストへのアンケート調査では、来年のアメリカ経済について「2.3%成長」が平均でした。また、エコノミストは24%の確率で3%以上成長すると予想しています。ただし、同じ24%のエコノミストが景気後退するだろう」と答えています。「財政の崖」問題が解決していないことが影響しています。ニューヨーク・タイムズも、好景気は「政治リーダーが財政問題を解決すること」が条件だとしています。アメリカ経済が回復から安定に向かうのかは、ホワイトハウスと議会の交渉にかかっているというのが、有力2紙の主張です。

「2分でアメリカを知る」にありますように、交渉は双方が譲歩する姿勢を見せはじめています。期限まで2週間を切りました。

[DECEMBR 18, 2012] No 0105173

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PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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