2分でわかるアメリカ

2012/11/16セール前倒し戦争


ロサンゼルスのきょうの気温は22、23度とちょうどいい気温です。でも、さすがに11月。朝晩は少し冷えます。娘が去年着ていたセーターが小さくなったので買おうということになりました。冬支度です。そこに妻が口を挟みました。「ブラック・フライデーまで待とう」と。

「ブラック・フライデー」とは、サンクス・ギビングデー(感謝祭)の翌日のことです。伝統的に年末商戦の初日です。一年でも物が最も安い日であり、最もモノが売れる日です。「ブラック・フライデー」を直訳すると「暗黒の金曜日」ですが、何故そう呼ぶのか。買い物客が殺到し交通マヒ状態が発生、バーゲン狙いの客同士の暴力事件が発生することが多いから、とabout.com(アバウト・ドットコム)が答えていました。

ブラック・フライデーの歴史は意外と長く1966年に始まったとされています。ただ、フィーバーが始まったのは最近のことです。大幅に値引きをする小売店が急増、開店も深夜と年々エスカレートしています。

 景気がパッとしない中、今年は一段とエスカレートしそうです。世界最大のウォルマートは開店をサンクス・ギビングデーの夜8時に前倒し、「ビデオゲーム10ドル」「32インチのテレビを148ドル」など激安商品を揃え顧客を集める計画です。 

小売大手のターゲットも負けていません。ブラック・フライデーの開店時間を去年の深夜12時から午後9時に3時間前倒し、玩具小売のトイザラスも続きました。別の小売大手シアーズとKマートは、サンクス・ギビングデーを返上、通常通り開店すると発表しました。

全米小売協会によりますと、今年の年末商戦の売上は去年を5%程度下回ると予想しています。先行きが不透明で消費者の財布の紐が固いのです。去年のブラック・フライデーは、30から40%引きが多かったのですが、売上を増やすため一段のディスカウントが予想されます。娘のセーターを買うのを1週間待ってもらうことにしました。

セールの前倒しがこれほど頻繁になると、来年は「ブラック・フライデー」ではなく「ブラック・サーズデー」になってしまうかもしれません。家族でターキーを食べる感謝祭が「暗黒の木曜日」になるというのも変な話ですが。

[NOVEMBER 15, 2012] No 0105152

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PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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