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2012/11/08オバマ大統領再選とマーケット


歴史的な接戦をオバマ大統領が制しました。大統領の再選はマーケット、そして投資家にどういう意味があるのでしょうか。

まず、直ぐに変わりそうなのが税金です。「ブッシュ減税」と呼ばれる全ての所得層に対する減税は失効させ、中間所得者や低所得者は新たな減税、そして高額所得者に対しては来年1月から増税する方向です。いわゆる「バフェット税」です。また、配当税やキャピタル・ゲイン税が5%から10%に引き上げられることも予想されます。

「ボルカールール」など、金融機関に対する規制も一段と強化されることになりそうです。ウォール街に打撃を与える極端な規制はないとみられますが、金融機関の自己売買などリスク・テイクが大幅に規制される可能性があります。

また「オバマケア」が実行段階に入り、医療保険などの話題が一段と増えるのは確実です。

オバマ政権下で再生したGMをはじめとする自動車業界やカリフォルニアのハイテク企業、そしてクリーン・エネルギー企業は、大統領が重視しているため恩恵を受けることになりそうです。

マーケットはどうか。富裕層への増税は株式相場にネガティブですし、規制強化も相場の押し下げ要因です。一方で、バーナンキ議長が2014年に退任した場合も、新たな総裁が率いるFRBが追加緩和を続ける公算が大きいため、株式相場は目先はボラタイルになるにしても、中長期的にはブル(強気派)とベア(弱気派)の綱引きになる可能性が指摘されています。オバマ大統領が就任した2009年1月からこれまでに、主要株価指数のS&P500は76%、ナスダック100は128%上昇しています。

目先のドル相場は軟調になるとの予想が優勢です。歴史的な低金利やQE3が長期化する公算が大きいためドル安になるとの見方が多くあります。著名な投資家ジム・ロジャース氏は、商品相場が高騰しドルの価値が下がるつまりドル安が進むだろうとCNBCに語っています。また、ロジャース氏は、代替通貨としての金相場が上昇すると指摘しています。

大統領選挙の「不透明感」がなくなったいま、マーケットの関心は「財政の崖」の行方に移りました。議会は「ねじれ」が確定したため協議は難航しそうですが、年末から来年はじめの展開が株式相場やドル相場の方向を決めることになりそうです。  

[NOVEMBER 07, 2012] No 0105145

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PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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