2分でわかるアメリカ

2012/10/26ゴールドマンが騒がしい


ウォール街では今週、ゴールドマン・サックスを巡る話題でもちきりです。

きっかけの1つは「顧客を犠牲にした体質に飽き飽きした」とする寄稿文をニューヨーク・タイムズに発表して辞めた元ゴールドマン・サックスのバイス・プレジデント、グレッグ・スミス氏が暴露本を出版したことです。本のタイトルは『Why I Left Goldman Sachs(なぜ私がゴールドマン・サックスを辞めたのか)』です。

デリバティブ担当だったグレッグ・スミス氏は、リーマンショックやユーロ圏の債務危機の影響が深刻化する中で、「顧客の利益第一」のゴールドマン・サックスが自分たちの高給を守ることを目的とする金儲け第一主義の会社に墜落してしまった」と著書の中で主張しています。CNBCに23日に出演したグレッグ・スミス氏は「最も儲かる方法は、不慣れな顧客に多くのお金を出させ、複雑な金融商品を売ることだった」と語っています。

翌24日、今度はゴールドマン・サックスのロイド・ブランクファインCEOが出演しました。「グレッグ・スミス氏の本は読んでいない」としながらも、書評などを読む限り「何も新しいことはない」と語りました。飄々とコメントするブランクファインCEOと誠実そうなグレッグ・スミス氏が非常に対照的でした。

ブランクファインCEOがCNBCに出演した約2時間後、マンハッタンの連邦地裁では、ゴールドマン・サックスの元取締役への判決が言い渡されました。地裁は、ラジャット・グプタ元取締役がインサイダー取引に深く関与したとして、2年の実刑と500万ドル(約4億円)の罰金を言い渡しました。グプタ元取締役は控訴するものとみられます。

 ゴールドマン・サックスと言えば名門中の名門。名門だからこそ注目度が高く、非常に目立ちます。でも、最近はネガティブなニュースで目立っています。

[October 25, 2012] No 0105137 

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PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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