2分でわかるアメリカ

2010/05/22インターネットとテレビ


きのうの日本の朝日、毎日、日経などほとんどの主要紙は「ソニー、グーグルと提携」と見出しで大きな記事を掲載していました。これに対し、読売新聞の見出しは「グーグルTV発売」でした。発表ものなので、記事の内容は似たり寄ったりなのですが、見出しがこれだけ違うのは珍しいと思いました。

 アメリカでは読売の方、つまり「グーグルがテレビに進出した」という切り口が圧倒的に多く、ニューヨーク・タイムズやワシントン・ポストなどの主要紙は「グーグルTV」が全面に出ています。ウォール・ストリート・ジャーナルは、見出しにソニーという名前すら出ていませんし、左側に座ったグーグルのシュミットCEOの話に耳を傾ける6人のCEOの写真が掲載され、右から2番目にソニーのストリンガーCEOが写っている程度です。いかにも、王様のグーグルに従う6人の家来という感じです。 

今年秋にアメリカで発売するグーグルTVは、アンドロイドというソフトウェアを使います。アンドロイドは、オープンのプラットフォームです。つまり、ソニー以外のどのメーカーも使いたければ使用できるのです。今回の発表は、グーグルTVに、半導体のインテル、テレビのソニー、セットトップ・ボックスのロジテック、衛星放送のディッシュ・ネットワーク、ソフトのアドビが協賛し、家電販売大手のベストバイが売る、というのが正確な中身です。

これまで、ROKUなどがインターネットとテレビの融合を試みましたが普及しませんでした。ヤフーは、サムスンやヴィジオなどと組み、テレビとネットを結ぶプラットフォームをつくっています。アップルは、発売時期が早すぎて売れなかったアップルTVを全面的に改良した新製品を年内に発表するという観測もネット上に溢れています。

グーグルのアンドロイドを使った携帯電話は、iPhoneと比べ売れていませんし、グーグルTVが普及するか未知数です。ただ、独自技術にこだわってきたソニーが、オープンプラットフォームを採用した判断はすばらしいと思いますし、ぜひ成功して欲しいと思います。

[May 21, 2010] No 010160

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PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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