2分でわかるアメリカ

2012/10/04日本の二の舞だけはごめん


時間があったので、家電小売最大手のベストバイをのぞきました。入り口を入って正面には携帯電話売り場。右隣がベストバイの稼ぎ頭であるコンピュータ売り場。いずれも最も目立つところにあり、人が集まっているのはアップルとサムスンの商品。商品棚からは日本メーカーの商品が消えていました。アメリカの小売は、「売れる商品」しか売らないので、「売れない商品は消えてしまいます

ワシントン・ポストに、アップルとサムスンに日本メーカーが完敗したという長い記事が掲載されました。かつて業界を独占したソニー、パナソニック、シャープなどの株価が「フリーフォール」、一方的に下げ続けていると指摘しています。「アナログ時代の勝者」だった日本メーカーが「デジタル時代の負け組」になったことをあらためて記事にしたものです。

業界を独占するほどに強かった企業が急激に弱くなる例は欧米でも、もちろんあります。フィンランドのノキアやアメリカのコダックは、その一例です。ただ、日本の場合は、企業や業界だけでなく国家全体が悪い方向に向かっていると欧米ではみられています。

 経済チャンネルのCNBCやブルームバーグ、ウォール・ストリート・ジャーナルやフィナンシャル・タイムズでは、頻繁に「日本」が取り上げられます。「悪い例」「失敗例としての日本です。バブル崩壊以降の景気刺激策に失敗した日本。株価が20年も上がっていない日本。 

最近では、2000年代の日銀の金融緩和が引用されることが多くあります。ジャブジャブに日銀が資金を供給しても、一向に効果が上がっていないと指摘しています。FRBがQE3に続いて、将来、QE4、QE5、QE6を実施しなければならなくなり「日本みたいになってしまう」と警鐘を鳴らしているのです。

「世界の悪い見本」になった日本。復活して「世界のお手本」になる日は来るのでしょうか。心配です。

[October 03 2012] No 0105121

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PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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