2分でわかるアメリカ

2012/09/27「お金持ち」のロムニー氏が苦戦


4年に一度のアメリカの大統領選挙まで、あと1カ月と1週間。接戦が続いていたのですが、ここにきてオバマ大統領が一歩前に出ました。

オバマ大統領が就任してから4年弱で、アメリカ人の平均所得は約4000ドル減りました。失業率は依然として8%台で改善する兆しがありません。歴史的な政策とされる健康保険改革、いわゆる「オバマケア」も個人負担が増える結果を招き不評。また、中東などの外交政策も成功からはほど遠い状況です。オバマ大統領の成績表は決して良くありません。

共和党がホワイトハウスを奪い返すチャンスなのですが、ミット・ロムニー候補は追い上げるどころか、人気が後退しています。きっかけになったのは、フロリダの富裕層との会合。非公開の会合だったのですが、盗撮された映像がネットに流出しました。この中でロムニー氏は「アメリカの47%は政府に依存している」と「金持ち視点」で批判しました。

低所得者を見下した発言と受け止められ窮地に立たされたロムニー氏は、オバマ大統領から何ヶ月も前から求められていた去年の所得申告を公表しました。年収は1000万ドル以上もあり、所得に対する税率は14%しかありませんでした。これを見たアメリカ人は「だから、富裕層の減税を主張しているのか」と思いました。

今週発表された最新の世論調査では、いずれもオバマ大統領の支持率がロムニー候補を上回りました。その差は、4ポイントから10ポイント。春以降では最大の差です。激戦州のオハイオやフロリダなどでもオバマ大統領のリードが鮮明になりました。


  「低所得者を見下す強欲なお金持ち」というイメージがついてしまったロムニー氏。最終局面で逆転するのは並大抵ではなさそうです。ロムニー氏が逆転するチャンスは、来週予定されている候補者2人による公開討論会です。 

[SEPTEMBER 26, 2012] No 0105116

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PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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