2分でわかるアメリカ

2012/09/22情報ギャップ


先週末、ニューヨークに住む友人から電話がかかってきました。「中国の反日運動をニューヨーク・タイムズが一切報じていない」と彼は言いました。日本のメディアが反日運動を大きく報じているのに、ニューヨーク・タイムズの日曜版にはベタ記事にもなっていないということでした。

友人は、日本のニュースは主要新聞の見出しをインターネットで見ていました。これに対し、ニューヨーク・タイムズは「紙版」で読んでいたので時差があったのです。確認のため、ニューヨーク・タイムズのサイトにアクセスすると、「反日デモ」が大きく報道されていました。

紙とネットの情報ギャップ。新聞には、編集作業の後に印刷と配達の時間が必要で、手元に届いた頃には情報が「ニュース」ではなく「オールドな情報」になっていることが頻繁にあります。何年も前から指摘されたことですが、ネット版が強化され内容が充実、差が拡大しています。  

僕は以前まで、新聞数紙を購読していましたが、すべてネットに切り替えました。新聞を捨てる煩雑さからも解放されました。

ウォール・ストリート・ジャーナル、ニューヨーク・タイムズ、フィナンシャル・タイムズ、ロサンゼルス・タイムズは有料ですが、4紙合わせて約50ドル。日本円で約4000円です。

4000円という値段は、日経新聞のデジタル購読と同額です。つまり、日経新聞でデジタル版だけを読む価格が4倍もするということです。このコラムで、以前もこの問題を指摘しましたが、日本の新聞のデジタル版は高すぎると思います。

日経だけではありません。朝日新聞もデジタル購読は月3800円。紙版を購読していれば1000円の追加だそうですが、あまりにも高い。世界で最も高い。たぶん。印刷工場や配達所を抱えることなどが背景だと考えられますが、時代遅れの「紙版」を保護しているようにさえ思えます。

日本へ出張すると、あらゆるモノとサービスが割高に感じます。「だから新聞も高い」と言ってしまえばそれまでなのですが、世界的にあまりにも突出しています。

[SEPTEMBER 21, 2012] No 0105113

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PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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