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2012/08/28アップル税


カリフォルニアの連邦地裁で争われていたスマートフォンの特許侵害のアップルとサムスンの訴訟は、アップルの全面的な勝利となりました。陪審団はアップルの特許の一部が侵害されたと判断し、10億5100万ドル(約830億円)もの損害を認定しました。

陪審団はサムスンが「意図的に」侵害したと認定したことから、判事が最終的に下す損害賠償額は3倍に膨らむ可能性があります。また、アップル側の弁護士は評決後、サムスン製品の一部の販売差し止めを求める申請を今週にも提出するものとみられます。判事は販売差し止めに関する審問日を来月20日に設定しました。

我が家には3台のスマートフォンがあります。僕と娘がiPhone、妻は会社が契約しているキャリアがiPhoneを扱っていないためサムスンのギャラクシーを使っています。ときどき比較するのですが、素人の目からも「ギャラクシーはiPhoneのコピー」のように見えます。個人的には、陪審団の評決は「当然」だと思いました。

それでは、今回の評決は消費者にどう影響するのか。短期的には「悪い」影響が出る可能性があります。

特許侵害が認定されたサムスン製品のOSアンドロイドを開発したグーグル、さらにはアンドロイドを採用している全てのスマートフォン・メーカーは、アップルに対し「特許使用料」を支払うことになる可能性が高そうです。これがスマートフォン端末の価格に上乗せされる可能性があります。ウォール・ストリート・ジャーナルは、これを「アップル税」と呼んでいます。

また、競争原理が機能しなくなり、アップルは「強気の値段」を設定することになるかもしれません。

 ただ、こうした消費者への影響は短期的なものだと考えられます。サムスンをはじめとするスマートフォン・メーカーは今後、「アップルのコピー」ではなく、独自の革新的な技術の開発を迫られるからです。長期的には、消費者はさらに進んだ製品を選べることになると考えます。 

[AUG 27, 2012] No 0105094

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PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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