2分でわかるアメリカ

2012/08/25中産階級はたった半分


英語でMiddle Class(ミドルクラス)、日本語で中流階級もしくは中産階級は、超大国アメリカの象徴です。広い戸建てに住み、クルマは2台、週末は庭でバーベキューをして夜は映画を観るといった余裕のある生活。1970年代頃、三畳一間に家族全員が暮らしていた日本人がアメリカのテレビドラマを白黒で見て「あまりの違いに愕然としたライフスタイルです。

全体の1%と言われる超富裕層、そしてオバマ大統領が富裕層と定義づける年収20万ドル(約1600万円)以上の人が多いのもアメリカですが、なんといってもアメリカの経済や社会全体を支えているのはミドルクラスです。  

このミドルクラスの割合が半分になったという衝撃のレポートが発表されました。権威があるピュー・リサーチが最新の国勢調査やFRBのデータを分析してまとめたものです。

それによりますと、2011年時点のミドルクラスはアメリカ全体の51%しかいませんでした。40年前の1971年には61%を占めたミドルクラスは毎年減り続けました。次の10年には半数を割り込むのは確実です。ミドルクラスの定義は年収3万9000ドルから11万8000ドルの世帯です。大雑把ですが、日本でいうと年収350万円から1000万円の世帯です。

また報告書では、2011年の低所得者層は全体の29%と10年前の2001年の28%から微増、一方、高額所得者層または富裕層は全体の20%と、こちらは10年ごとに1%か2%増えています。富の配分が変化しています。

この結果は、今年11月の大統領選挙でオバマ大統領にやや有利です。高額所得者への増税を訴えているからです。ただ、「景気が良くならないのはオバマ政権の政策が悪いから」と考えるミドルクラスも少なくありません。予断を許さない状況と言えます。個人的には、ミドルクラスが元気を取り戻すことがアメリカ経済回復の鍵ではないかと考えます。

[AUG 24, 2012] No 0105093

※当レポートは、投資や運用等の助言を行うものではありません。また、お客様に特定の商品をお勧めするものでもありません。

※当レポートに記載する売買戦略はテクニカル指標その他を基に客観的に判断しているものであり、相場の行方を決定付けるものではありません。最終的な投資判断はご自身の意思判断によりお取引いただきますようお願いいたします。

※当レポートのデータ情報等は信頼できると思われる各種情報源から入手したものですが、当社はその正確性・安全性等を保証するものではありません。

※相場の状況により、当社のレートとレポート内のレートが異なる場合があります。

NOTE

このレポートは、Market Editors が信頼に値すると判断した情報を基に作成されています。あくまでも情報提供が目的であり、その結果について責任を負うものではありません。投資に関しましては、投資家ご自身の判断に基づき決定してください。無断転載や引用を禁じます。

Market Editors
【データ提供】

PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

バックナンバー

「日刊2分でわかるアメリカ(2分でアメリカがわかる)」過去記事のタイトル一覧(月別)はこちら。

そのほかのマーケット情報

ページトップへ