2分でわかるアメリカ

2010/05/18ギリシャとアメリカ


ギリシャと聞いてニューヨーカーがまず思い浮かべるのは、コーヒーカップ。ギリシャの移民が1963年にコーヒー・ショップで使い始め、紙コップとして大人気となりました。カップには、「喜んで(コーヒーを)提供します」(WE ARE HAPPY TO SERVE YOU)とギリシャっぽい文字で書いてあります。ギリシャ風コーヒーカップはマンハッタンのコーヒー・スタンドやデリの定番です。  

昨夜CNNを観ていたら、ギリシャのパパンドレウ首相が、「ギリシャはプライドの国家だ。失敗したが、財政危機を克服してみせる」と言っていました。同時に首相は、財政危機にアメリカの銀行を調査していて法的措置を検討していることを明らかにしました。

アメリカ系ヘッジファンドの一部はギリシャへ投資している可能性がありますが、アメリカの銀行のギリシャへの直接投資は、実は案外少ないのです。ギリシャ国債を持っているのは、ドイツやフランスの銀行です。しかし、JPモルガン・チェース、バンカメ、シティグループ、ゴールドマン・サックス、そしてモルガン・スタンレーのアメリカの5大銀行は、ドイツとフランスに約1000億ドルの投資をしています。

ギリシャが破たんするとドイツとフランスがおかしくなりそこに投資をしているアメリカの銀行にも深刻な影響が出るという図式です。だからギリシャの財政危機で、アメリカの株式市場の金融株が売られているのです。

マンハッタンのウォール街や金融機関のオフィスがあるミッドタウンでは毎朝、ギリシャのコーヒーカップを手にしたバンカーを良く見かけます。最近、コーヒーが少し苦くなったのかもしれませんね。

[May 17, 2010] No 010156

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PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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