2分でわかるアメリカ

2012/07/25自分の身は自分で守る


コロラド州デンバー郊外でまた銃乱射事件が起きました。

考えてみるとアメリカでは4、5年に一度、乱射事件が起きています。1999年には、同じコロラド州のジェファーソンの高校で15人が死亡する「コロンバイン高校銃乱射事件」が発生、映画にもなりました。2007年には、バージニア工科大学で33人が死亡するアメリカ史上最悪の乱射事件がありました。

乱射事件が発生するごとに「銃規制」が話題になるのですが、時間が経つにつれ風化、議論は一向に進みません。過去20年間、何度も銃の保持を規制する法案が出されたのですが、すべて失敗に終わっています。

なぜか。ひとつは、全米ライフル協会(NRA)という強力な団体によるロビー活動があります。さらに大きな背景として、世論が銃を保持することを容認していることがあります。銃規制に関するギャラップ社による世論調査によりますと、1990年には78%の人が「銃規制を強化すべき」と答えていましたが、この割合が1995年には62%に、2007年には51%に低下しました。そして、2011年が最新の調査なのですが、「銃規制強化」に賛成する人は44%と、銃容認派の51%を下回りました。

アメリカでは開拓時代から自分の身は自分で守るとされています。このため、自分を守る銃を所有する権利は当然あるとアメリカ人は考えています。今年11月に大統領選挙が実施されますが、オバマ大統領と共和党のロムニー候補は、犠牲者への哀悼は示したものの、「銃規制」を選挙の争点にする動きはありません。

アメリカでは、銃を使った犯罪の死者は年9000人を超えています。実は、犠牲者は過去と比べて大幅に減っているのですが、戦争国を除く外国と比べると突出して高い水準です。アメリカは非常に合理的な国だと思いますが、銃だけはよく理解できません。  

[July 24, 2012] No 0105070

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PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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