2分でわかるアメリカ

2012/07/12鎖国化する日本


ロサンゼルスから羽田に向かう飛行機の隣の席で白人の女性が、アマゾンのキンドルで本を読んでいました。

「SIMカードはどこで買えるのか」と彼女に聞かれました。正直、彼女が満足する答えは返せませんでした。日本を訪問する外国人が最も困ることの1つに通信事情があります。iPhoneが発売されるまでは、携帯電話の仕様がどの国とも異なっていたため、外国の携帯電話は使えませんでした。iPhoneをはじめとするスマートフォン、そしてiPadなどのタブレットは、例えばヨーロッパでは、安価なSIMカードがどこでも売られていて使用可能です。アメリカでもプリペイドのSIMカードが販売されています。

しかし日本では、主要な携帯電話店では、SIMカードは、日本に居住していないと買えません。ニッチな手段があるようですが、日本に来たビジネスマンや旅行者には理解できません。空港で借りるという手はありますが値段が高すぎます。これは日本を訪れる外国人の共通の悩みです。ローミングを使うことも出来ますが、これも1分間で250円ほどして話になりません。

WiFiを使えばいいじゃないかとの指摘があるかもしれません。ただ、WiFiに対応している日本のホテルはほんの一部です。「いまどき有線のインターネットしかない」とアメリカ人から頻繁に苦情を聞きます。欧米では日本とは比較にならないぐらいWiFiが普及しているため、「ハイテク国」と思っていた日本の状況に誰もが驚きます。

通信以外でも、日本は特殊、もしくは「鎖国」と思わせることが少なくありません。例えば、日本の「軽自動車」というカテゴリーは、外国車を排除していると批判されています。TPPへの参加がなかなか進まないのもアメリカ人には理解できません。日本を訪れる外国人はますます減っていくのではないかとさえ思えます。  

[July 12, 2012] No 0105062

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PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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