2分でわかるアメリカ

2012/07/04ナンバープレートがないクルマ


先月、新しいクルマをリースしました。前のクルマは11月までリース期間が残っていたのですが、ディーラーが残りの支払い分を買い取ってくれた上に、大幅にディスカウントしてくれたので決めました。

 アメリカでは、クルマを購入もしくはリースを契約した日に乗って帰れます。もちろんナンバープレートはついていません。フロントのウィンドウに登録した小さい紙を貼っておくだけで一般道を走れます。ナンバープレートは、運輸当局であるDMVから自宅に郵送され、自分で取りつけます。 

過去に乗り継いできたクルマの場合は、契約後2週間程度で郵送されたのですが、今回は1カ月経ってもナンバープレートが届かないので少し心配になりました。ディーラーに電話でアドバイスを求めたところ「大丈夫」だと言われました。

ディーラーによりますと、財政赤字のカリフォルニア州がDMVの予算を大幅に削減したため、ナンバープレートの郵送には「60日から90日かかっている」ということでした。つまり、最大で3カ月間はナンバープレート無しで一般道を運転することになります。気をつけて見てみると、確かに街にはナンバープレートがついていないクルマが溢れていました。中古車の場合は、前のオーナーのナンバーをつけたまま走ることになります。

調べてみると、運転免許証の発行も大幅に遅れていました。DMVは去年から、新規もしくは更新された免許証の発行期間を通常の30日以内から「90日以内」に延長していました。新規の人は紙の仮ライセンスを、更新の人は更新申し込み証明と期限が切れた免許証を両方携帯することになります。面倒です。

ナンバープレートや運転免許証の他、州の財政赤字の影響はいろいろな分野に広がっています。例えば、裁判所のスタッフが大幅に削減されたため裁判の開始が半年以上遅れたり、通常は2週間で完了する会社の登記は現在2カ月程度かかっています。

酷い状況だと思いませんか。でも、考えてみると、アメリカの中央政府も地方政府も確かに大幅な赤字ですが、日本と比べると率が低めです。つまり、カリフォルニアで起こっていることは、対岸の火事ではないということです。

[July 03, 2012] No 0105057

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PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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