2分でわかるアメリカ

2012/06/16罵声発したら罰金


アメリカ東海岸のマサチューセッツ州にある人口2万人のミドルボーローという町の議会が公の場で罵声を発したら20ドルの罰金が課せられる条例」を183対50の賛成多数で可決しました。  

例えば、町の公園などで奇声を発したり、お酒に酔って大声で叫んだり、公の場で他人を中傷したら20ドルの罰金が科せられます。ミドルボーロー議会はさらに、ゴミを路上に捨てたら50ドル、家の前に積もった雪を一般道路に投げたら50ドル、公の場でマリファナを吸ったら300ドルの罰金を科すことも同時に決めました。

罵声に対する罰則は世界初ではありません。オーストラリア、ロシア、UAEのドバイ、それに9つの州に同様の法律があります。ミッドランドのロックビルやオハイオ州のセント・チャールズにも同様の条例があります。罰則はさまざまで、ロックビルは100ドルの罰金、ドバイではなんと6カ月の禁固刑だそうです。

ちなみにゴールドマン・サックスでは、Eメールで人の悪口を言うことを禁止しています。(子どもの学校でも悪口はノーです)

ミドルボーローの条例は、友人同士の喧嘩などに介入するものではなく、若者が夜遅くまでたむろして大騒ぎすることへの対策として作られたものです。地元の警察は、スポーツ観戦などで「大声を出すのは問題ない」とのコメントをわざわざ出しましたが、どれが有罪で、どれが無罪かの判断が難しい条例だと思います。

ロサンゼルスの心療内科医は、景気の悪化で「人の悪口を言う人の数が過去最大に増えている」との報告を発表しています。ミドルボーローの住民は、株の下落で損を出しても、会社でクビ切りにあっても大声で嘆くことができません。

[June 15, 2012] No 0105045

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PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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