2分でわかるアメリカ

2010/03/06アカデミー賞の値段



©A.M.P.A.S.

世界最高峰の映画の祭典であるアカデミー賞の授賞式が、7日今度の日曜日にロサンゼルスで開催されます。景気が良くても悪くてもアメリカでは、毎年この時期になると話題は映画ばかりになります。映画は、アメリカ人の生活の一部と言っていいほど、大好きですから。

最高の名誉である作品賞では、アバターハートロッカーのそれぞれ戦争をテーマにした2作品が、最優秀男優賞にはジェフ・ブッリジス(クレイジーハート)、また最優秀女優賞にはサンドラ・ブロック(ブラインド・サイド)が有力です。発表が楽しみです。

このうち、ハートロッカーのプロデューサー、ニコラス・シャーティエが授賞式に出席できなくなりました。投票権を持つアカデミーの会員に「ハートロッカーの点数を最高の10点にするよう」メールを出したからです。選挙でいえば、公職選挙法違反でしょうか。

実は、ニコラスは僕の知り合いです。フランス人で、アメリカ映画を海外に売るビジネスと不動産で成功、日本好きで古いタンスを集めています。作品賞は通常、プロデューサーが3人まで表彰されるのですが、ニコラスはアカデミーとの論争に勝ち、4人目のプロデューサーとしてノミネートされていましたが、スキャンダルで晴れの舞台に出らなくなり、自宅でパーティを開くそうです。

ニコラスがこだわったアカデミー賞、アメリカでは、受賞者に授与される像にちなんでオスカー(OSCAR)と呼ぶのが一般的です。いったい、オスカーにどれくらいの価値があるのでしょうか。オスカー像そのものの製造コストは、日本円で約5万円(ただ、eベイでは 2000円)。また有力な賞を受賞した映画は、6億円以上の増収効果が見込まれるとの試算があるそうです。「ちょっと少ない」と感じた方も多いと思います。私もそう思います。名誉は、単純にお金にかえられませんしね。

[March 5, 2010] No 01005

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PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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