2分でわかるアメリカ

2012/06/05豪ドル高で世界長者


オーストラリアにBRWという経済誌があります。このBRWの最新のまとめでは、世界で最もリッチな女性はオーストラリア人のジーナ・ラインハートさんだそうです。これまで最もリッチだったアメリカ人で小売最大手ウォルマート創業者の未亡人クリスティ・ウォルトンさんを抜いたとBRWが報じました。

鉱山王ハンコック家の遺産を相続したラインハートさんはメディアに進出、有力な新聞、ラジオ、デジタル・メディア会社の株式を保有しています。商品相場の上昇などを背景に鉱山会社の資産が増え、総資産額は260億ドル(約2兆800億円)に達しました。BRWは商品相場が上昇すれば、男女合わせた世界一になる可能性があるとしています。  

ただ、世界長者ランキングは必ずしも正確な総資産額を反映していないケースがあります。例えば、ブルームバーグは世界のお金持ちのランキングを株式相場の変動を反映して毎日更新しているのですが、最新のデータでは、ラインハートさんは180億ドルにとどまっていて、ウォルトンさんを下回っています。

ブルームバーグの富豪インデックスによりますと、世界一の富豪はメキシコのカルロス・ヘル氏で、総資産は630億ドル(約4兆9770億円)です。ラインハートさんは全体の29位にとどまっています。

2位はマイクロソフトのビル・ゲイツ氏、3位は投資の神様ウォーレン・バフェット氏でした。トップ40のおよそ半分はアメリカ人、中南米が意外にも多い反面、債務危機の影響からかヨーロッパ人が意外と少なくなっています。ちなみに日本人はゼロ。アジアでは中国人が3人入っているだけです。

BRWもブルームバーグもいずれも米ドルで計算しています。ラインハートさんの資産はオーストラリアドルをドルに換算しているため、為替レートによって大きく違いがあります。オーストラリアドルは春までは対ドルで高かったのですが、中銀の利下げや商品相場の下落で軟調です。このため、ランキングに違いが出たのではないかと考えます。このぐらいの富豪になると、どうでもいいことかもしれませんが。

[June 04, 2012] No 0105036

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PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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