2分でわかるアメリカ

2012/04/25リーマンの次は


2008年のような金融危機が再び起こったら今度はどこが危ないか。CNBCは先日、こんなシナリオをトークしていました。ちなみに、日本では「リーマン・ショック」と言いますが、欧米では「金融危機(Financial Crisis)」としか言いません。リーマン・ブラザーズ破たんの前後にベア・スターンズやAIGなどの破たんがあったためです。

CNBCのトークに話を戻しますと、番組に出演したアリエル・インベストメンツのチャールズ・ボブリンスコイ副会長は「次にいくのはモルガン・スタンレーだ」と語りました。

 モルガン・スタンレーの株価は、ユーロ圏の債務危機に関連してネガティブなニュースが出た際、どこよりも大幅に下落することが多くあります。ユーロ圏への投資案件が他より多いためというのが一般的な解説なのですが、ボブリンスコイ氏は「次に危ないから」と説明しています。 

ヘッジファンド・マネージャーのアンソニー・スクラムッチ氏も同じ意見でした。スクラムッチ氏は、多くのヘッジファンドがモルガン・スタンレーをショート(売り)にしていて、反対にライバルのゴールドマン・サックスについてはロング(買い)のポジションをとっていると語っています。

先に破たんしたベア・スターンズの株式は、2008年当時、リーマン・ブラザーズより大幅に割安に取引されていました。スクラムッチ氏は、モルガン・スタンレーの株価が低いのは「歴史に学ぶ」としています。

ただ、モルガン・スタンレーの自己売買のレバレッジは当時のベア・スターンズやリーマン・ブラザーズより大幅に低く、財務体質が強化されていますので、こうした懸念が杞憂に終わる可能性が否定できません。いずれにしても、メディアやウォール街で「次のリーマン」が語られるということは、まだ「危機から立ち直っていない」ということではないでしょうか。

[April 24, 2012] No 0105008

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PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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