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2012/03/30ボーナスを自腹で払う経営者


社員のボーナスは会社ではなく個人のポケットマネーから払います。こんなストーリーをCNBCが伝えました。

ストーリーの主人公はジョン・ポールソン氏。かつては世界最高のヘッジファンド・マネージャーとして君臨しましたが、去年の運用成績はマイナス53%と大苦戦しました。ポールソン氏は運用の失敗を直ぐに認め、投資家に謝罪するととともに、運用が失敗した理由と対策などを説明しました。

そして今度は社員のボーナスをファンドのマネージメント・フィーや会社の資金ではなく、個人の資金から払う方針だということです。

ポールソン氏が18年前に創設したヘッジファンドのアドバンテージやアドバンテージ・プラスなど合計230億ドルを運用する巨大ファンドは運用成績がマイナスになっていて、成功報酬が取れません。社員のボーナスは成功報酬から拠出するため、去年はボーナスが出なかったことになります。今年もマイナスからのスタートなので、このままでは社員のボーナスが出ない可能性がありました。

こうしたことで、有能な社員が退職しはじめました。今年に入り、著名な銀行アナリストと香港の有力な営業マンがポールソンを離れています。このままではジリ貧になると考えたポールソン氏は、ボーナスを出す基準を大幅に下げると同時にポケットマネーをボーナスの財源とすることに決めたようです。

CNBCによりますと、金融危機が深刻だった2008年にも、巨額の個人資産を会社に拠出したファンドマネージャーがいたそうです。シカゴを拠点にするシタデルのケネス・グリフィン氏で、運用成績の悪化の責任をとって約5億ドルの経費を個人資産から拠出しました。その後、シタデルの運用成績は改善し、シタデルは成功報酬も取れるようになりました。  

日本ではAIJ投資顧問の虚偽の運用報告が大きな社会問題になっています。浅川社長は個人資産で責任をとることを考えたことがあるのでしょうか。

[March 29, 2012] No 0104991

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PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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