2分でわかるアメリカ

2012/03/16ジェネレーションXが売って、Yが買わない


戦後のアメリカ経済をけん引してきたベビーブーマー、いわゆるジェネレーションXが今後住宅を大量に市場に放出する一方、若い世代が住宅を買わなくなっているとの調査結果が出ました。

アメリカ議会の政党を超えた調査チームがまとめたものですが、それによりますと、退職する年齢に達したジェネレーションXが、2030年までに2600万戸の住宅を売りに出す見通しです。数年おきに住宅を買い替え、個人資産を築き上げた世代ですが、サブプライムローン問題が発生して以降に右肩上がりだった資産が下がり始め、さらに世代交代の年齢に達したのです。

世界でも最も少子高齢化が進む日本と異なり、アメリカの人口構成は健全で、世界中から移民を受け入れていることもあり、新しい世代の人口も少なくありません。1982年から1995年に生まれた世代はジェネレーションYと呼ばれるのですが、Xの資産を受け継ぐ世代です。

人口的には問題がないのですが、問題は「家を買わない」ことです。議会超党派の調査では、ジェネレーションYは、雇用不安やローンの厳しい審査、さらには多額の学生ローンの返済を抱えていて、「買いたくても買えない」と分析されています。  

住宅市場が改善しているとのデータがこのところ発表されています。ドル安を背景に外国人がアメリカの不動産を買うケースも増えています。しかし、アメリカでは1日あたり1万人が65歳になり、大型住宅を市場に出していくとみられるため、住宅不況と合わせた構造的な問題になるかもしれません。

[March 15, 2012] No 0104982

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PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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