2分でわかるアメリカ

2012/03/15次の10年の投資を考えるとき


アメリカ東部時間の午後4時、つまりニューヨーク株式市場が取引を終えた後、CNBCはファーストマネーという番組を放送しています。外国為替をはじめ投資戦略を中心にした番組です。この番組で先日、興味深い投資の話を取り上げていました。

「10年前に家を買わずに、アップル株を買っていたら」というテーマです。

それによりますと、2002年に全米の住宅の中間価格は22万8000ドルでした。現在の中間価格は約28万ドル。サブプライムローン問題やリーマンショックがあっても、十分なリターンがあったことになります。「アメリカ人は住宅で資産を増やしてきた」とこのコーナーで何度か取り上げましたが、それを裏付けることが出来ます。

それでは、家を買うのに使った22万8000ドルの資金で、アップル株を買っていたらどうか。当時のアップルの株価は12ドル19セントでしたので、1万8704のアップル株に相当します。現在の価値は、約1000万ドル(約8億3000万円)です。つまり、計算上は日本円で約8億円の利益が出たことになります。

アップル株は今年に入り約30%上昇、過去10年で500%高くなりました。iPodからはじまった革新的な製品で大きく成長したことが背景です。  

トレード・モンスター・ドットコムは、住宅とアップル株を含めて多くの金融商品を比較したのですが、過去10年で投資リターンが最も良かったのは、アップル株以外では」でした。

これらの分析は、「80年に東京で家を買い、バブルのピーク近い90年に売っていたら」などと同様に究極のものです。あくまでもペーパー上の計算にすぎません。

それでは、次の10年はどうか。トレード・モンスター・ドットコムの共同経営者のジョン・ナジャリアン氏は、「投資を分散するのがいいかもしれない」などとCNBCに語りました。つまり、誰も予測できないということでしょうか。

[March 14, 2012] No 0104981

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PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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