2分でわかるアメリカ

2012/03/10テレビはリセッション予想?


心が落ち込んだときに人はどうするか。海に大声で叫んだり、フテ寝したりと、ひとそれぞれだと思います。それではテレビ番組はどうか。

 アメリカのテレビ業界では、景気が悪く、雇用の不安があるときは、暗いドラマやシリアスな番組は避け、深く考えずに軽く楽しめるコメディがうける傾向があると分析されています。 

日本では、学校と同様に新番組の多くが4月からはじまります。これに対しアメリカでは、9月が新シーズンです。制作会社は、春になると新番組のパイロット、つまり試験版を作って5月にお披露目します。

もちろん、FBIやCISの捜査官を主人公にしたドラマや病院もの、そして超自然現象ものなどの定番のドラマも用意されているのですが、コメディのパイロットは46と、過去に例がないほど多い本数が制作進行中です。

4大ネットワークから主要なケーブルチャンネルがコメディに大きくシフトしたのは、流行もあります。過去10年では、まず「24」や「CSI」などの捜査ものが流行り、その後にリアリティショーが全盛期を迎えました。さらに「ロスト」などの超自然モノが高い視聴率を稼ぐのですが、サブプライムローンやリーマン・ショックがあった2007年から2008年にかけて下火になってきました。

こうした中で新しい波になりそうなのがコメディ番組です。日本の「お笑い」とはちょっと違い、シチュエーション・コメディと呼ばれる30分の軽く笑えるドラマです。

ニューヨーク・タイムズは、「景気が悪い中でコメディが復活」との見出しで長い記事を掲載しています。知り合いのテレビ局幹部はコメディにシフトした理由を「制作費を抑えるため」と話しています。雇用不安で気持ちが落ち込んだ人にうけるからという理由の他に、制作費が安いというのもコメディ・ブームの背景にありそうです。

[March 09, 2012] No 0104978

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PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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