2分でわかるアメリカ

2010/04/30アメリカの家庭から日本製が消える


「日本企業の衰退」とか「日本の競争力の低下」という言葉を日本のサイトでよく目にします。でも、日本にいるとそれが実感として「感じられないのではないか」と思うことがあります。

僕はハイテク商品が好きで、時間が余ると、家電量販店で時間をつぶします。きのうのお昼も、全米最大の家電量販チェーンのベストバイに行き、「日本製品が売り場から無くなっている」と改めて実感しました。

店の入り口には、プライベートブランドのマグノリアの3Dテレビが展示されていました。人が集まっていたのは、アップルのコーナー、ウィンドウズベースのコンピュータのコーナーには、かつての主力商品である東芝とソニーが消えていました。テレビのコーナーでは、サムスンとLGが最も目立つ場所に展示されていて、ソニーとシャープは隅で大幅に値引きされていました。携帯電話で日本メーカーの製品は一台もありません。ベストバイに行った後、アメリカ人の友人と話していたら、テレビとブルーレイ・プレーヤーはサムスン、携帯はLG、日本製はほこりをかぶったVHSビデオデッキだけだそうです。

その一方、日本の100円ショップに相当する99セントショップにはソニーの乾電池が最も目立つレジの前で売られています

自動車のマーケットも変わってきています。最近、「かっこいい」と思った車のほとんどは韓国製です。

 近所の路上では、現代自動車の新型ソナタが目立っています。ソナタは、専門誌で高い評価を得ています。いま車を買う人はまずネットで候補の車を比較すると思いますが現代の車は馬力や燃費保障期間など多くの項目でライバルを圧倒します。その上、値段は最も安いとなれば、当然購入を検討しますよね。こうした傾向は、ロンドンでもパリでもモスクワでも同じです。 

フォーブスの世界トップ企業2000で大きく後退したものの、まだ210社と、アメリカに次いで2番目に多くの会社がランキングしています。ただ、日本からの輸出品が世界中で目に見えて少なくなっている現状を考えますと、日本企業の地位がさらに後退することは確実です。「ガラパゴス化」や「高コスト」など様々な分析がありますが、「日本製品の商品力が落ちた」という一言に尽きると思います。

[April 29, 2010] No 010144

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PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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