2分でわかるアメリカ

2012/02/23迷惑なロボコール


友人のジェリーは夜7時以降、自宅の電話に出ません。居留守をつかっているのです。なぜか。

ロボコールに出るのが面倒だからです。ロボコップではありません。ロボコールです。ロボはロボット、コールは電話という意味です。鉄腕アトムみたいなロボットが電話をしてきたら話してみたいと思いますが、ロボコールは自動音声による電話のことで、主にマーケティング、つまり勧誘を目的にしたものです。  

日本でも、コストを削減するため自動音声が増えていると思います。カスタマーセンターに電話すると、人間ではなく自動音声による案内が延々と続いたという経験が誰でもあると思います。ロボコールはその逆。自動的に各家庭に電話するのです。

自動的に次々と電話をかけるコンピュータ・ソフトが安く売られていて、相手が受話器をとってしばらくすると営業担当者に転送され肉声に替わるという仕組みなど、いろいろな種類があります。企業の委託を受けたマーケティング会社がほとんどですが、雑誌購読の売り込みから消費者金融、寄付など数えきれない種類があります。我が家にも、早朝や夕食の時間を狙って毎日のようにかかってきます

ジェリーや我が家を悩ますロボコールに「待った」がかかりそうです。通信を管轄するFCCが、相手の署名した同意書がない限りロボコールをしてはいけませんという新ルールを先週決めました。ルールが有効となるには、いくつかのステップが必要で、スタートは数ヶ月先になりそうです。でも、多くの人が「ホッ」としたと思います。

FCCが規定したロボコールには自動音声による電話の他に、スマートフォンなどへの自動メッセージも含まれています。そういえば先日、「協力すればiPhone5を差し上げます。先着1000名まで」というメッセージが僕のiPhone4に送られてきました。参加の条件をよく読むと、「全てのマーケティングを受け入れることに合意する」と書かれていました。FCCの条件である署名にはデジタル署名も含まれています。危ないところでした。

[February 22, 2012] No 0104966

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PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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